明日を元気に生きるための「心の処方箋」

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「秋のうつ」予防にお勧めしたい「3つの処方」

 いよいよ秋本番を迎える今日この頃。名曲『枯葉』が街のそこここで聞こえるようになると、何だか気持ちまで寂しく感じられる方も多いのではないでしょうか。日毎、日が短くなってきて、気分までも黄昏てしまいます。そんな「秋のうつ」を予防するための「処方」をいくつかご紹介します。

 

 

① 「紅葉巡り」を大いに堪能する

 

 

 日光のいろは坂や箱根、伊豆、高尾山など。紅葉を楽しめる有名な観光地はたくさんあります。シーズンの最中には、それらの観光地には大勢の人々が紅葉を楽しみにやってきて、週末などの休日にはどこも大型観光バスや車の列が出来、さながら都会のラッシュアワーのようです。とくにいろは坂の渋滞の凄さはニュースになるほど。

 

 でも有名スポットといえども、平日にはさほどの混雑はなく、案外、すんなりとアクセスできるものです。一年のうちでこの時期にしか見られない紅葉を十分に満喫するためには、この際、年次休暇を取得して気の置けない友人と一緒に一泊二日、余裕があれば二泊三日で、いくつかの名所を巡る旅に出ることをお勧めします。車で移動すれば非常に効率良く各スポットを回ることが出来ます。渋滞に巻き込まれずにゆっくりと紅葉を楽しめたら、うつ気分などすっかり忘れてしまうことでしょう。

 

 

 紅葉を楽しみたいけれど、観光地に行くのはちょっと億劫というノンアクティブ派の方も少なからずいます。そんな方へのお勧めは、近所へ紅葉散歩に出かけることです。普段何気なく利用する道でも、ちょっと気を付けて歩いていれば、小さな公園に立派な紅葉があったりするものです。なるべくならば、いつもと違う道や路地を歩くと、真っ赤に紅葉する樹木があるお宅を発見できるかもしれません。有名な観光地とは違った、自分だけが知る紅葉を探す旅にあなたは出たのです。少し足を延ばして、あちこちの路地を探検するのも楽しい。近場の紅葉探検隊になってみましょう。

 

 

② 秋の旬の味覚を存分に味わい尽くす

 

 

 花より団子派という食いしん坊(失礼!)のあなたにぴったりなのが、旬の食材を存分に味わうことです。食通のあなたならば、松茸、栗、秋刀魚など秋のおいしい食材が楽しめるこの時期を心待ちにされていたのでは。そうです。食欲の秋とはよく言ったもので、我が家でも毎年、秋刀魚の塩焼きや栗入りの炊き込みご飯が食卓に上ります。今年の秋刀魚は記録的な不漁だそうで、目黒の秋刀魚祭りで供される秋刀魚も昨年獲れた冷凍ものだったようです。来年は豊漁になるといいですね。

 

 栗の炊き込みご飯は私の好物で、ほくほくとして甘い栗の触感が堪りません。パリでは焼き栗を売る屋台がたくさん現れます。もう随分前になりますが、そのような店で一袋買い求めたことがあります。案外、高かったのを覚えています。さて味はどうだったでしょうか。とんと記憶にないので、多分、値段が高い割には大しておいしくなかったように思います。秋のヨーロッパ旅行もそれなりに趣があって面白いけれども、こと栗に関しては日本産のものが一番だと思います。何より手ごろな値段で買えるのが魅力ですね。

 

 秋の味覚の王者といえば、やはり松茸です。それも中国産などではなく、国産品でなくてはあの神々しいまでの芳香はしません。でもそうはいっても、ご存知のように国産の松茸は値段が非常に高い。デパートなどで販売されている松茸は一本1万円以上するものもあります。そんなに高価な食材では、私など庶民の口にはなかなか入りません。

 

 以前に近所の方が田舎から送られてきたという松茸をお裾分けしていただいたことがあります。その時には家族中で嬉しくて小躍りしたほどです。松茸の料理で有名なのは土瓶蒸しです。高級和食店などで秋の味覚を楽しむ松茸御膳などがメニューにありますが、たった一本の松茸を出汁で蒸していただくことになります。もしご家族で松茸を土瓶蒸しにしたら、一人前しかなりません。少ない本数の松茸を家族みんなで平等に味わえる料理といったら、松茸ご飯よりほかはありません。ということで、御裾分けの3本ほどの松茸で炊き込みご飯を一家で大いに楽しんだのでした。

 

 ともあれ、旬の味覚を存分に味わえば、食欲が満たされ心までも豊かになるものです。秋のうつなど松茸の一本もあれば吹き飛んでしまいますよ。いや、松茸でなくても栗ご飯と秋刀魚の塩焼きを食べて、存分に食欲の秋を満喫しようではありませんか。

 

 

③ 机や本棚を整理整頓する

 

 

 普段から机や本棚をきちんと整理される几帳面な方には、今更ながらのお話ですが、私のようなずぼらな人間の場合、書斎はモノが散乱していて見苦しいことこの上ありません。机や本棚も同様の有様で、何がどこにあるのやら皆目見当がつかず、読みたい本が見つからなかったりすることが多々あります。私と似たような状況に陥っている方も少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。もしそうならば、正直に認めましょうね。

 

 そんなカオスと化した机や本棚に囲まれていると、秋にはうつの気分に陥る恐れがあるから注意しなければなりません。秋のうつにならないために、ひとつ意を決して散らかり放題の机や本棚を整理整頓しましょう。とはいえ、この手の作業に不慣れな方も多いかと思います。この際、奥様やお子さんに手伝ってもらって、思い切りよく片付けてしまいましょう。

 

 整理整頓された机や本棚を眺めるのは気持ちの良いものです。あるべき物がきちんとあるべきところに収まっているので、本でも文房具でも必要なモノをすぐに取り出すことが出来ます。気分良く書斎で過ごしているうちに、秋のうつ気分は雲散霧消することでしょう。

 

 

 如何でしたか。三つの処方のうちの一つでも出来そうならば、さっそく実行に移してみましょう。秋のうつなんかに負けていられません。