明日を元気に生きるための「心の処方箋」

頑張り過ぎて疲れたあなた、心を痛めたあなたへ。言葉の癒しを実感して下さい

うつ症状が頭をもたげる「魔の月曜日」の賢い過ごし方とは

 うつの方にとっては、月曜日は鬼門です。このブログでは何度か書きましたが、週末の過ごし方によって、何とか週初めの憂うつ気分を回避することも出来ますが、それでもなお、「魔の月曜日」には違いありません。最悪は、雨降りの月曜日です。カーペンターズの曲に『雨の日と月曜日は』というのがありますが、”雨の日と月曜日にはいつも落ち込んでしまう”という歌詞はまさしくその通りですね。週末を楽しく過ごしたのに、雨の月曜日を迎えると、昨日までの明るい気分はどこへやら。そして「魔の月曜日」が牙を剥き始めるのです。

 

 

「ブラック・マンデー」

 

 

 月曜日が嫌いなのは、何もうつの方ばかりではありません。世界中で月曜日には何か不吉な出来事が起こるのです。たとえば、1987年10月19日の月曜日に、香港を発端に起こった世界的株価大暴落があります。いわゆる「ブラック・マンデー」です。香港市場に続いて、ニューヨーク市場も大幅に株価が下落し、ドミノ倒し的に世界同時株安が起きたのです。とはいえ、その時の日本市場は日経平均株価は前日安の3,836円48銭安(14.90%)の21,910円08銭と過去最大の暴落を起こしましたが、リーマンショックの時と比べればまだましなのかもしれません。

 

 

 いずれにせよ、月曜日はどうもあまり良いイメージではありませんね。カレンダーには、一番左端に日曜日が来るようになっていて、少しは心理的な負担は軽減されるような気がします。月曜日が右端だともう本当にうんざりしてしまうことでしょう。でも国によっては、月曜日が右端に来る暦もあり、日本でも日曜日が頭にくるものと月曜日のものとが混在しています。ですから、とくにうつの方はカレンダーを選ぶ際には、注意が必要です。もし月曜日から始まるカレンダーにしたら、どうなることやら…。1年間はブルーな気分で過ごさなければならなくなりそうです。

 

 

 不吉な月曜日の例はまだあります。アイルランド出身のロックバンド、「ブームタウン・ラッツ」のヒット曲『アイ・ドント・ライク・マンデー』(哀愁のマンデー)。1979年に全英1位となった同曲は、その年の1月29日にアメリカのサンディエゴの小学校で当時16歳の少女が起こしたライフル乱射事件をもとに作られました。犯人の少女は逮捕後に、犯行の動機について「だって月曜日が嫌いなの」と語ったといいます。

 

 

 犯人の少女は、本当に月曜日が嫌いだからという理由だけで事件を起こしたのかどうかはわかりませんが、少なくとも学校が始まる月曜日がたまらく嫌だったのは間違いありません。因みに、同バンドのボーカル担当でリーダーのボブ・ゲルドフはその後、『バンド・エイド』というチャリティコンサートを開催したことで、その年のノーベル平和賞の候補にもなった人物です。

 

 

 まさか事件を起こしはしませんが、月曜日が嫌いな人が多いことは間違いありません。うつの方だけではないのです。皆、月曜日が大嫌いなんです。私も嫌いです。それでも一週間が七日あるうち、月曜日は必ず巡ってきます。ひと月に四回も月曜日があるのです。ひどい時には五回ある月もあります。月曜日を避けて通ることはできません。ではどうしたら最小限の被害で済むのでしょうか。

 

 

日曜日を上手に過ごす

 

 

 まず週末の過ごし方からよく考えなければいけません。たまには何もしない週末も心身ともに休息をとるためにはいいのですが、翌週も同じように過ごすのはお勧めできません。やはり週末には、体を休めることも大事ですが、むしろ積極的に何かをして忙しく過ごした方がいいのです。そして、大事なことが一つあります。日曜日の過ごし方です。日曜日には、どうしても翌日の「魔の月曜日」のことが頭に浮かんできて、夕方には、すでにブルーな気分になります。

 

 

 そうならないためには、日曜日を日曜日と思わないようにするのです。つまりは土曜日が二回あると考えるわけです。土曜日ならば翌日のことは考えずに自由に過ごすことができますよね。それで、日曜日になっても頭の中で、今日は土曜日なんだと思い込むのです。そんなにうまくいかないだろうと思われるかもしれません。でも実は簡単なことなのです。日曜日はカレンダーはもちろんのこと、時計も一切見ないようにして過ごせばいいのです。土曜日のように好きなことをして過ごして、眠くなったら眠れば良いのです。どうですか?簡単でしょう。

 

 

 それでも月曜日は必ず巡ってきます。とくに月曜の朝に雨が降っていたりすると気分は最悪ですね。でも仕方がありません。どうあがいたところで、月曜を避けることはできないのですから。会社では何故か週初めの月曜日に会議が入っていることが多いようです。どこのどいつがそんな馬鹿げた予定を組んだのか知りませんが、とにかく月曜日には大抵、何らかの打ち合わせやら会議があるものです。

 

 

 会社の業務ですから、仕方がありません。せいぜい不機嫌そうな顔をして出席することです。そうすれば、周囲から、あの人は今日は機嫌が悪そうだからなるべく近づかないようにしようと、そっとしておいてくれるかもしれません。ただし、上司の前でそういう態度をとるのはやめた方がいいかもしれませんね。サラリーマンですから。

 

 

流されるままに

 

 

 自衛手段としては、月曜日にはなるべく予定を入れないことです。業務上必要な会議などは仕方がないにしても、自分の予定はなるべく月曜日には何もしなくても済むようにしましょう。ぼぉっとしていてもまあ許されるんじゃないでしょうか。何といっても、「魔の月曜日」なのですから。もちろん、プライベートの予定も月曜日には入れない方が賢明です。もし異性、同性を問わず食事会などをやろうものなら、たちまちあなたの”月曜病”は見抜かれてしまうでしょう。そしていっぺんに嫌われるかもしれません。

 

 

 月曜日に不機嫌だっていいじゃない、人間だもの。と相田みつをが言ったかどうかはわかりませんが、まあそういうことです。だからこそ月曜日は、なるべく何もせずに無難に過ごすのがベストなのです。そうは言っても、勤め人はいくら月曜日が嫌いでも仕事をしなくてはなりません。やるべきことはやりましょう。でも”加減”してやることです。無理やりカラ元気を出そうとするのではなく、流されるまま、成り行き任せにやるという感じがいいのではないでしょうか。勤務評定に響かない程度に。