明日を元気に生きるための「心の処方箋」

頑張り過ぎて疲れたあなた、心を痛めたあなたへ。言葉の癒しを実感して下さい

コートとマフラーに手袋をすると何となく癒されませんか?

 都心の最低気温が2、3度という寒い朝に、白い息を吐きながら出勤する会社員の姿を見かけます。皆さん、ウールのコートを着て、厚手のマフラーを首に巻いて、防寒対策は万全のようです。北風が吹き抜ける駅のホームで肩をすくめながら、電車を待つ姿は冬ならではの光景です。皆さん、ポケットに手を入れて寒そうにしていますが、よく観察すると、案外、手袋をされていない方が多いことに気付きます。まあ、スマホを片時も手放さないから、手袋では操作しづらいという理由もあるかもしれません。でも新聞を読んだり、文庫本を持つ手はきっと寒くてかじかんでいるはず。それなのに、なぜ手袋をしないのでしょうか。ちょっと気になります。

 

 

手袋の出番はいつ!?

 

 

 晩秋の頃には、そろそろ薄手のコートからウールなどの厚手のものに替える方も多いかと思います。私もレインコート代わりの薄手のものからピーコートに替えました。そして晩冬を迎えました(師走という言葉よりこちらの方がいいと思いませんか?)。空っ風の吹きすさぶ中で、手はすっかりかじかんでしまいます。そこで、厚手の革手袋の出番です。でも世の中の会社員は手袋までしている方は少数派です。よし今日は思い切って手袋をしていこうと思いました。かじかむ指に息を吹きかけるくらいなら、手袋をした方がいい。でも手袋をするタイミングは人それぞれで違います。なぜそんなに手袋に”抵抗”するのでしょうか。

 

 

 小学生の頃、寒い朝には母親からよくマフラーと手袋をするようにと言われたものです。小学生は耳当てもするし、ミトンもします。抵抗力の弱い子供は、風邪をひきやすいので、厚着は当たりなのでしょう。でも、大人だってちゃんと風邪をひきますよ。各地でインフルエンザが猛威を振るっている最中ですから、マスクは常に装着するのは常識です。その流れでいくと、当然、手袋もした方がいいに決まっています。

 

 

 さて、厚手のコートにマフラーを巻いて、手袋もちゃんとしました。するとどうでしょう。何と暖かいことといったら、もう春の日だまりにいるかのようです。普段、あまり出番がない手袋だからこそ、適切な時期にちゃんと出番を作ってあげるべきです。

 

 

 ところが、です。駅のホームで電車を待っている間は実に快適に過ごせたのですが、いざ混雑する電車内に入ると、蒸し暑く感じるのです。満員電車で乗客同士が好むと好まざるとにかかわらず、くっつきあっていると、人いきれで社内の温度と湿度は一気に上昇します。そして扇風機が回りだしたのには驚きました。でも厚着をしているせいで、扇風機の風は憎らしいけど心地よかったです。不思議だと思いませんか。真冬に扇風機なんて。季節感すらなくなってしまう通勤電車の魔力は相当なものですね。

 

 

 ようやく目的の駅に到着して、込み合った電車から抜け出ると、途端に真冬の寒さに包まれます。電車に乗り合わせた同志たちは皆、ふたたびコートの襟を立てて、足早に会社へと向かいます。その時、私は手袋をしていたことに感謝したい気持ちになりました。裏地のある厚手の革手袋の何と心地よいことでしょうか。頭寒足熱という言葉があるように、手足が温かいと心地よく感じるものです。ひとたび指先が冷え切ってしまうと、なかなか毛細血管による血流だけでは間に合いません。そこで手袋が役に立つのです。皆さん、手袋をしましょうよ。手袋をすると何だか心まで温められるような気がして、とても癒されます。

 

 

北国よりも寒い東京

 

 

 東北や北海道などの冬は厳しいものです。極寒の中で生活していくには、寒さへの対策が欠かせません。そのため、玄関が二重になっていたり、暖房が部屋中に行きわたるように様々な工夫があります。それに比べて、東京などの都市部では、寒さに対する認識は甘いようです。学生時代に北海道出身の友人がいました。彼が言うには東京の冬は故郷よりも厳しいと嘆いていました。そんな大げさなと思いましたが、確かに家中を温めるセントラルヒーティングの設備があるご家庭は少数派ですし、冬でもせいぜいこたつくらいしか寒さをしのぐ道具がないことも少なくありません。

 

 

 東京の冬は時として北海道よりも厳しいのです。今では、ホットカーペットやら温風暖房機が普及しましたが、私の学生時代には、ましてや下宿先などには、ろくな暖房器具もありませんでした。幸いなことに私は自宅通学でしたから、下宿生活の苦労は良く知りませんが、雪国出身の友人の部屋には小さな電気ストーブとこたつしかなかったのを覚えています。それで彼は、東京の冬は寒い!と力説していたわけです。その時の彼の気持ち、今はよく理解できますね。この頃、寒さが身に染みるようになりました。

 

 

 冬には冬らしい服装をするべきです。こんなことはあえて言うまでもありませんが、しっかりと暖かくして外出しましょう。コートは厚手のものにしましたか?マフラーもしましたね。手袋もお忘れなく。人間はもともと寒さに弱い生き物です。寒い冬には厚着をしてしっかりと防寒対策をしましょう。厚手の革手袋をすれば、何だか心まで温められてとても癒されますよ。