明日を元気に生きるための「心の処方箋」

頑張り過ぎて疲れたあなた、心を痛めたあなたへ。言葉の癒しを実感して下さい

新規感染124人!は小池都知事の「無策」が招いた最悪の結果です

 東京都では3日、新たな感染者数が124人に上り、二日連続で100人の大台を超えました。この数字は「緊急事態宣言」解除後のワースト記録です。以前、都が示した「営業自粛」を要請する基準値をはるかに上回ることは言うに及ばず、今後、さらに感染者が増加することは避けられない情勢です。しかし、この期に及んでも、小池都知事は一向に「東京アラート」はおろか、感染リスクの高い「夜の街」に対して、営業自粛の要請を行うそぶりも見せません。小池知事は一体、何を考えているのでしょうか。

 

 

小池知事の「無策」

 

 

 現在の感染状況について、まだ第二波ではないとの楽観的な見方をする専門家もいますが、この一週間余りの間に全国の感染者数の総計が2倍に跳ね上がった状況は、感染第二波の前触れに相違ありません。菅官房長官は、緊急事態宣言を発出する段階ではないとの見解を表明しましたが、それはあくまでも”現段階”での話です。全国一、感染者の多い東京都で、都政のトップである小池百合子都知事がこのまま何ら有効な感染防止策を打ち出さなければ、1週間後には取り返しのつかない事態となる危険性が高いと言わざるを得ません。5日に都知事選挙の投票日が迫る中、小池知事は「無策」を続けるおつもりなのか。

 

 

 そもそも3日の都の新規感染者124人という最悪の結果を招いたのは、まさに小池知事の「無策」のせいです。「東京アラート」を一度、発出しただけで、何ら有効な感染防止策を講じないまま、現在に至っているのです。東京アラートも数日間のみで解除したのはご承知のとおりです。なぜ収束しないまま突然、アラートを解除したのか、納得のいく説明はありませんでした。以来、「夜の街」のクラスターに原因があるとしながらも、ただ慎重に行動せよなどと軽く注意を喚起するのみです。

 

 

 「夜の街」で感染が拡大していったのは、当初、新宿・歌舞伎町のホストクラブが感染源であるとしていましたが、その後、新宿だけではなく神奈川県横浜市にも感染が拡がり、ついで池袋でも同様のクラスターが発生したと発表しました。歌舞伎町のホストクラブという限定的な感染経路だけならまだしも、あっという間に池袋その他の地域にも感染が拡大していったのです。

 

 

 最近の新規感染者のうち8割弱の比率で20代から30代の若い年齢層が占めている現状には、大いに危機感を募ります。新型コロナ肺炎に罹ると高齢者や呼吸器系の持病のある人が重症化するケースが多いといいます。それに比べて、若い年齢層の人々は一たび感染しても無症状のままだったり、あるいは軽い症状で済む場合が多いそうです。が、無症状であっても新型ウィルスが体内に侵入すると、他の人へ移す可能性が高いので要注意です。つまり、感染者の中でも若い年齢層の人々は意識しないままに、次々と濃厚接触者を生じさせる危険性が高いのです。

 

 

 もはや「夜の街」という言葉で一括りにするわけにはいきません。20代、30代の若い年齢層の人々は行動力もあるし、活動範囲も広い。都内ばかりではなく、地方への移動中にも次々と濃厚接触者が生じる可能性が高いのです。いつ何時、どこででも感染するリスクはあります。どんなに三密を避けよと言われても、日ごとに以前のような満員の通勤ラッシュが戻りつつある中、一体、どうしろというのでしょうか。マスクを着用していても、自分の飛沫が飛ばない抑止効果はありますが、極小のウィルスは易々とマスクの繊維の隙間からも侵入していきます。

 

 

 小樽市で「昼カラ」店からクラスターが発生しました。あるいは、問題の「夜の街」歌舞伎町のホストが何故か横浜市まで出張って行って、そこでクラスターを引き起こしました。124人の新規感染者は「夜の街」の関係者ばかりではありません。感染経路不明の人の割合が高いのです。

 

 

国に責任転嫁して

 

 

 感染スピードは加速度的に増しています。2日の106人、そして3日には124人へと日ごと、新規感染者数は急増しています。いかに都知事選で忙しかろうと、小池都知事が直ちに取るべき方針は「東京アラート」を発出して、実のある感染拡大防止策を講ずることです。ところが驚いたことに、知事は会見の席でこんな発言をしたのです。

 

 

「休業要請をかけるかどうかについては、感染拡大防止の観点と社会経済活動に与える影響の考慮ということで、慎重な判断が必要になってくるかと思いますけれども、やはり国のサイドの緊急事態宣言が行われた場合には、あらためて専門家の皆さま方のご意見を踏まえた上で判断をすることが必要かと、このように考えております」

 

 

 つまり、第二波到来が目前に迫っているにもかかわらず、「夜の街」などに対して休業要請を掛けるのは、国が再び「緊急事態宣言」を発出した場合に、あらためて専門家の意見を踏まえてから要請をおこなうかどうか、決めるというのです。何たる、無責任な発言でしょうか。これではまるで、政府に責任を押し付けるかのようです。都が「営業自粛」を要請するのは、国が「宣言」を出してからというのでは、手遅れになるかもしれません。むしろ、都知事が国に先んじて、「営業自粛」要請を出して、政府にさらなる対応を迫るくらいの覚悟はないのでしょうか。

 

 

 前回の都知事選に勝利した後に、小池氏は勢い余って自分を公認しなかった自民党都連の親玉に手厳しく対応して、そのことが元で小池人気がだだ下がりしたという痛い目に遭いました。そのため、今回の選挙戦では、とにかく大人しくしていようと心に決めたのかもしれません。「東京アラート」を出して、下手に目立つようなことはなるべくしないように心掛けているのでしょうか。でも、その「無策」が今後、どれほどの恐ろしい結果を招くことになるのか。

 都知事選に勝利したとしても、今後の感染対策は相当に厳しい状況となるでしょう。これまでの「無策」のツケを払わなくてはならないのですから。

 

大正製薬のDHA・EPA