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ついに場外乱闘に発展した「政府」と「東京都」の醜悪な責任転嫁

 東京都ではついに三日連続して新規感染者数が200人越えを記録しました。急増する感染者の状況について、専門家の間からは「第二波」の可能性も指摘されています。

 

 

 感染者の内訳では、20代、30代の若い年齢層が8割を占めており、今後さらに感染経路不明の陽性反応が確認された人と濃厚接触するケースが増えれば、重症化しやすい高齢者への感染拡大に繋がるリスクが高まることも考えられます。政府は、医療機関が逼迫するような段階にはないことを理由に、緊急事態宣言の発出には当たらないとの見解を繰り返していますが、都内やその周辺にさらに感染が拡大していけば、急増する重症患者を収容する病床数が逼迫するのは必至です。

 

 

 直ちに国や感染者数の最も多い東京都が感染拡大の封じ込み策を講じなければ、手遅れになりかねません。手をこまねいている暇はないのです。

 

 

「見舞金」欲しさに

 

 

 「夜の街」のある池袋を擁する豊島区の大塚区長が「区」として独自の自粛要請を行うことを表明しましたが、歌舞伎町のある新宿区でも、クラスターの危険性の高いホストクラブやキャバクラなどに対して、積極的にPCR検査を受けるよう要請し、陽性の検査結果の出た人には重症軽症の有無を問わず一律10万円の見舞金を提供することとしました。

 

 

 「夜の街」の関係者以外でも、定められた期間に新宿区に居住していれば、同様の見舞金を支給するとのこと。ただし予算の範囲を超えたら終了になるため、10万円欲しさに感染の疑いのある人同士で咳を掛け合っている、などというブラックジョークさえあるそうです。さすがに見舞金目当てでそこまでする人は、よもやいないとは思いますが、カネで釣って検査数を増やそうと言うのは如何なものでしょうか。

 

 

 日本は先進国の中でもとりわけPCR検査の被検者数が少ないことが以前から指摘されています。実際、検査を受けなければ陽性か否かは判明しないわけですから、被検者数の多いアメリカなどに比べて、圧倒的に陽性が確認された人数が少ないのは当然です。専門家によっては、その点について、日本の感染者数は確認された人数の数十倍いてもおかしくないと指摘する意見もあるのです。

 

 

 一日の新規感染者数が過去最高の243人に上った際に、菅官房長官は、警戒すべき状況とした上で、緊急事態宣言を発出する必要性はないと明言しました。3日連続して200人を超える感染者数を記録した11日、北海道千歳市内で行った講演の中でも、社会経済活動を進めていく方針に変わりはないと述べ、徹底してPCR検査をして、陽性の人を探す「攻めの姿勢」で対応していくとして、政府の新型コロナ対策への取り組みを強調しました。

 

 

 果たして菅氏の発言を鵜呑みに出来るか否かは別として、聞き捨てならないのは、ここ数日間の急激な感染再拡大について、次のように語ったことです。

「この問題は圧倒的に『東京問題』と言っても過言ではない。東京中心の問題になってきている」

 確かに東京都の新規感染者数が過去最高を記録し、その後も200人超えの高い水準で推移していますが、そのことの責任をすべて「東京都」に押し付けようというのです。菅氏は、新型コロナ対策は都とそれぞれの区と連携しながら取り組んでいるとしながらも、講演先の北海道で新規感染が1人にとどまった点を挙げて、知事や市長との連携によって、大部分留められているのではないか、と述べて、暗に小池都知事との連携不足を認めた形です。

 

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「場外乱闘」へ

 

 

 政治家の「二枚舌」は度々揶揄されますが、菅官房長官といい、小池都知事といい、互いに「連携を取り合っている」と言いながらも、その実、責任のなすり合いをしていたとは、呆れて物も言えません。

 

 

 そういえば、以前から小池都知事は日々、感染者数が増加してきたのに、「東京アラート」を一向に発出しようとしませんでした。アラートを出すのは、政府が再び緊急事態宣言を発出してからとの見解を明らかにしたのです。これはまさしく「責任転嫁」ではありませんか。

 

 

 そして今度は、菅官房長官小池都知事との連携がうまく取れないことを言外ににおわせて、暗に非難したのです。政府と都知事のどちらが間違っているのかについては、すぐには判明しないでしょう。どっちもどっちかもしれません。でも今、重要なことはどちらかに軍配をあげることではなく、どうすれば「感染第二波」の被害を最小限に留めることが出来るか、という点です。目前に迫ってきた「危機」に際して、両者とも何ら有効な感染防止策を講じようとしないのです。何たる無責任ぶりでしょうか。

 

 

 再選されたばかりの小池都知事の任期はまだ4年間もあります。「小池劇場」と揶揄されるほどスタンドプレーがお得意の小池知事と”馬が合う”、新たな内閣にさっさと交代させた方が良いのかもしれませんね。さほど期待は出来ないでしょうけれども…。