明日を元気に生きるための「心の処方箋」

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「緊急地震速報」にも驚かない「コロナ禍」慣れの怖さ

 久しぶりにスマホから発せられた「緊急地震速報」。30日の午前9時37分に突然の警戒音が各所で鳴り響きました。時差通勤のため、その時間帯にはまだ出勤途中だった会社員の方も多かったことと思います。

 

 

 その時、地下鉄に乗車中の私は、次に起こるであろう強い揺れに備えて、思わず両手でつり革にしがみつきました。その後、一向に揺れは感じられず、ほっとして周囲を見渡したところ、ほとんどの乗客はつり革につかまるのでもなく、平静そのものの様子でした。東日本大震災の際に、あの警戒音が鳴った時はすぐに強い揺れが襲い、机や棚が倒れるなどした、あの恐怖の瞬間を皆さんはもう忘れてしまったのでしょうか。

 

 

麻痺する「リスク感覚」

 

 

 今回の緊急速報が誤報だったことを気象庁は認めました。誤報で本当に良かった。もしもまた首都圏が巨大地震に見舞われたら、それこそ一大事です。先週、梅雨末期に生じる線状降水帯により、大規模な河川の氾濫が起こった熊本県などでは、「コロナ禍」の中、感染リスクが高くなりがちな避難所生活を余儀なくされた方々が大勢いらっしゃいます。さらに29日前には山形県秋田県で大規模な河川の氾濫が生じました。日本は自然災害の多い国です。それに加えて、「コロナ禍」の二重苦とはあまりにも過酷です。

 

 

 梅雨末期に特有の豪雨被害は各地で起きています。ニュース番組では連日のように被害状況を報じ、泥水を被った家々の様子が映し出されます。「コロナ」以前には、水害に見舞われた家の片付けを手伝うボランティアに、各地から大勢の若者たちが駆け付けたものですが、コロナの感染拡大の影響で今年は応募者が少なくて、困っているそうです。人助けをしたい気持ちはあっても、「コロナ禍」で二の足を踏んでしまうのかもしれません。

 

 

 テレビのニュースも新聞も週刊誌も、今や新型コロナに関連した報道ばかりです。「コロナ禍」ニュース漬けになるうちに、30日に東京都の新規感染者数が367人と過去最高となっても、それほど驚かなくなりました。感染者が300人を上回った、200人台だったと一喜一憂するうちに、私たちの正常なリスク感覚は麻痺してしまったようです。

 

 

 政府の「コロナ対策」はもはや完全に手詰まり状態です。補正予算を組んで膨大な資金を投入しても、一向に「コロナ禍」というトンネルの出口は見えてきません。まるで底なし沼にはまり込んだように、国の財政状態は逼迫していき、感染状況も悪化する一方です。昔の武士のように進退窮まった際に、「もはやここまで」と潔く切腹して果てるというわけにもいきません。しかし今の政治経済の現状を見るにつけ、いつか本当に「もはやここまで」と言い出しかねないところまで追い込まれそうです。言うまでもなく、財政が切迫しているからといって、政治家が切腹しても何も解決しません。

 

 

 日本のみならず、世界中が今、「コロナ禍」によって深刻な閉塞状況に追い込まれつつあります。ヨーロッパ諸国では、すでに感染第二波が到来しました。日本も同様です。政府は正式には認めてはいないものの、専門家の見解を待つこともなく、第二波が今まさに日本中を飲み込もうとしています。それなのに、「経済再生」を急ぐばかりで有効な感染予防対策を打つ出せずにいる政府に、私たちはもっと怒りをぶつけてもいいはずです。何を今さら「アベノマスク」の追加配布ですか。呆れてものも言えません。

 

 

待ったなし!

 

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 東京都医師会の尾崎治夫会長は30日、会見を開き、全国的に感染者が急増している現状について、「今が感染拡大の(拡大防止の)最後のチャンス」と語り、コロナ対策の特別措置法などを改正して、より法的拘束力のある休業要請を可能にすることが必要であると主張しました。まさにその通りです。安倍総理は夏休みを返上して、今すぐ臨時国会を召集すべきです。大相撲の七月場所中ですが、感染拡大防止も「待ったなし!」なのです。

 

 

 このブログで何度もお話ししましたが、明らかに感染第二波と思われるような兆候があるにもかかわらず、「Go Toトラベル」キャンペーンを強行したことは許しがたいと言う他ありません。30日に東京の新規感染者が過去最高の367人を記録したように、大阪府や愛知県、福岡県などでも続々と感染者数の最高記録を更新しています。緊急事態宣言が発令された際に、不要不急の外出や県外への移動を極力控えるよう要請されました。そうした要請が功を奏して、一時的に感染者数は減少傾向に転じたのです。

 

 

 ところが、「Go Toキャンペーン」により、人々の移動が促進され、”隠れ感染者”を含む旅行者が新型コロナウィルスと共に全国へと駆け巡ることとなったのです。現在の新規感染者数は2週間前の状況を反映した数字と言われています。つまり、同キャンペーンから2週間ほどしたところで、各地で「地域クラスター」が発生し、感染者が爆発的に急増する可能性が非常に高いのです。

 

 

 緊急事態宣言が発出されて、学校も長い間、臨時休校せざるを得ませんでした。その間の授業の遅れを取り戻すために、今年は子供たちが楽しみにしていた夏休みも2週間程度に短縮されるところが多いようです。大切な思い出作りになるはずの短い夏休み中に、もしも感染爆発が起こるかもしれないのです。いつも対策が後手に回り勝ちな安倍内閣に対して、国民は相撲の行司になり替わって、「待ったなし!」と大声を掛けるべきです。