明日を元気に生きるための「心の処方箋」

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「安倍元総理」銃撃テロを誘発させたのは何か?

 選挙戦の応援演説中にテロリストの凶弾に倒れた安倍晋三元総理。41歳の元自衛隊員・山上徹也が元総理の背後から近づき、手製の銃器を構え発砲する様子を複数のカメラが捉えました。白昼堂々と繰り広げられた惨劇に言葉もありません。安倍晋三元総理の命を奪った銃撃テロ。世界有数の安全で平和な国家・ニッポンのイメージはこの瞬間、完全に崩れ去ったのです。

 

 

駆け巡る「衝撃」

 

 

 悪夢であれば覚めてほしい。そんな思いも虚しく、犯人が放った銃弾は胸部深くに達し、救命措置も虚しくその日の夕方5時3分に死亡が確認されたのです。治療先の県立病院に昭恵夫人が到着して間もなく安倍元総理はこの世を去りました。一度も意識は戻らず、愛する夫人との別れの言葉を交わすことさえ叶わずに。

 

 

 憲政史上、最長の首相在任期間という記録を有するi安倍元総理ですが、今更ながらにその間の功績の数々には目を瞠るばかりです。特に地球を俯瞰するかのような外交面での活躍ぶりは他に例を見ません。ロシアのプーチン大統領、中国の習近平主席、ヨーロッパ諸国のリーダーたちと友好関係を築き上げた安倍氏の外交手腕は、誰もが認めるところです。凶弾に倒れた後の安倍氏に対する世界各国の反応がそのことを如実に物語っています。

 

 

 安倍氏と親交のあった各国のリーダーたちは突然の訃報に悲嘆にくれると共に安倍氏のこれまでの業績に対して惜しみない賞賛を送りました。ウクライナ侵攻以来、敵対関係にあるロシアのプーチン大統領尖閣への領海侵犯を繰り返す中国の習近平氏でさえも、安倍氏の突然の死を悼みました。これほどまでに”世界中”から愛される日本の政治家があったでしょうか。

 

 

 参院選挙の最中に銃撃テロを起こした山上徹也には、容疑者などという生温い言葉は使いたくありません。犯人もしくはテロリストと呼ぶべきです。民主主義を根底から揺るがしかねない凶行は絶対に許すことはできない。岸田首相が会見で目に涙を溜めて絞り出すようにそう語りました。もし今回の事件を検証し、凶行を未然に防ぐことが出来なかった原因を明確にしなければ、また同様の政治テロが繰り返されることでしょう。

 犯人が背後から銃を発砲した、あの瞬間から日本はテロ国家へと変貌したのです。日本の安全神話は脆くも崩れ去り、米国のように銃による犯罪が頻発する日も近いことでしょう。二度と治安の良い安全な社会には戻れないかもしれません。

 

 

 あの時、手製の銃から大口径の銃弾を発砲させたのは、”特定の宗教団体”に恨みを持つ一人の元自衛隊員だけでしょうか。むろん、事件現場で元首相に銃弾を浴びせたのは犯人である山上徹也に他なりませんが、問題はテロの標的に安倍元総理が選ばれた理由でありその背景にあります。

 

 

「バッシング」の果てに

 

 

 安倍晋三氏は前述のように、首相の在任期間が長く、世界各国のリーダーの中心に立つほどの大物政治家であるが故に、攻撃対象にされやすかったのかもしれません、でもそれだけの理由でしょうか。犯人は安倍氏に対して政治的信条や個人的な恨みはないと話しているそうですが、何ら恨みを抱いていない相手を標的にする必然性があるとは考えにくい。凶行の一部始終を映し出した映像を見る限り、強い殺意を以て犯行に及んだに違いありません。確実に安倍氏の命を奪うための行動でした。

 

 

 なぜテロの標的が安倍元総理なのか。特定の宗教団体の幹部ではなく、元首相だったということを考え併せると、今回の政治テロの真の目的が見えてきます。安倍晋三という大物政治家を「悪人」だと犯人に思い込ませたのは何か。それこそがテロを誘発させた「真犯人」ではあるまいか。

 

 

 我が国のマスコミは例外なく、テロの被害者となった安倍元総理の死を悼み、これまでのバッシング報道から手の平を返すが如く、元総理の偉大な功績を称える姿勢が目立ちます。安倍元総理が「美しい国」を作ると演説した際には、具体性に欠けるだの何だのと難癖をつけ、経済政策では3本の矢は当たらずと言わんばかりでした。新型コロナ対策についても、アベノマスクなどと揶揄するばかり。そして、例の「森友学園」問題については、検察審査会の判断があったにもかかわらずしつこく蒸し返し、安倍氏を攻撃し続けたのです。

 

 

 テレビショッピングを見ていると、初めは関心がなかったのに、そのうちに何となく商品を買ってしまったという体験をされた方も多いかと思います。テレビのCMなどではそうした効果が実証されています。何度も繰り返し同じ宣伝文句を見聞きするうちに、知らず知らずに”刷り込まれ”ていくのです。

 

 

 森友問題やアベノマスクやらの文言が新聞や週刊誌、ネットなどに繰り返されるたびに、読み手には自然と”刷り込まれ”てしまう。そして、「安倍元総理は悪者だ」という固定観念がいつしか形成されるのです。一度、刷り込まれた固定観念を払拭するのは容易ではありません。世論が「安倍バッシング」に傾いていれば尚更です。

 

 

 時を経るに従い安倍氏に対する憎しみがよりいっそう強固なものとなり、やがて殺意へと変わっていく。一国の総理大臣の任にあった人物を誤った思い込みによる「殺意」から、ついには殺害するという蛮行に走らせたもの全てを断罪すべきです。民主主義に対する攻撃だと政治家やマスコミは繰り返し主張しますが、問題はそんな綺麗ごとではないはず。

 

 

 この際、申し上げましょう。罪を憎んで人を憎まずという諺がありますが、筆者は犯人を憎みます。罪を憎むのと同様に。そして銃弾テロを誘発させた背景にあるすべての物事を断じて許すことは出来ません。