明日を元気に生きるための「心の処方箋」

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「トヨタ」「NTT」が目指す未来の「ユートピア社会」に期待したい!

 東京オリンピックが延期されることに。最終的に、主催国である日本の安倍総理IOCのバッハ会長とのトップ会談で1年程度の開催延期を正式決定しました。

 

 2020年の五輪開催地に「TOKYO」との文言が発表された時の感動は今も忘れません。各競技団体では日本代表選手を慎重に選考し、アスリートたちも東京五輪への出場を目標に頑張ってきました。もちろんアスリートだけではありません。競技会場の建設や交通網の整備など国と自治体が一丸となって、50年ぶりの東京五輪へ向けて、準備を進めてきたのです。

 

 そしてついにオリンピックイヤーの今年に入り、いよいよ秒読み段階に入ったところで、突然、不可抗力により延期を決断せざるを得なくなったのです。

 まさか!嘘でしょう!悪い夢なら醒めてくれ。日本人の誰もが今、この瞬間にそう感じたに違いありません。

 

 

「人類」VS「新型ウィルス」

 

 

 延期の理由は他でもありません。「新型コロナウィルス」の世界的な感染拡大により、開催国の日本を含めて、世界中の国々が感染防止に躍起になっています。

 アメリカではニューヨーク州ハワイ州などが外出禁止令を出し、イタリアやフィリピンでも移動の禁止令を出したりと、世界中の人々が身動きもとれない状態に置かれています。

 街中は人通りが絶えてゴーストタウンと化し、大混雑しているところは病院だけです。これ以上患者を受け入れるキャパシティがない医療機関が続出し、中には「医療崩壊」状態に陥っている場所もあります。

 

 

 各国とも新型肺炎の特効薬を探し出す作業に追われていて、いくつかの有効性の認められる薬が出てきました。でもまだ決定的な「特効薬」は見つかってはいません。今、人類が直面している未知のウィルスに対抗するワクチンを開発または探し出すための”戦い”が続けられています。

 

 

 東京五輪を1年後を目安に延期するという方針も、現段階での話であって、必ず1年後の当初予定していた7月中旬に開催できる保証はありません。とにかく、あと4か月余りで開幕日を迎えるというギリギリに、一応、1年後の開催を目指すということに決まったに過ぎません。

 

 

 今こそ、人類の生存を賭してすべての英知を集約して「新型ウィルス」に対抗しなければなりません。国と国との戦争ではなく、人類対ウィルスの戦いなのです。「ウィルス戦争」はまだ始まったばかりです。ウィルスが勝てば、人類に未来はありません。この戦いには絶対に勝たなければならないのです。

 

 

ユートピア社会」に期待したい

 

 

 ユートピアという言葉があります。イギリスの作家、トマス・モアが著した『ユートピア』という書名に由来する言葉です。日本語訳では「理想郷」という言葉が当てられます。

 一方、ジョージ・オーウェルの著書『1984年』では、核戦争後の世界を舞台にして、結婚、言語、思想をも体制がすべて管理し、市民生活はその一部始終を監視されるという恐ろしい世界を描いています。オーウェルの描く悪夢のような社会はユートピアの正反対のデストピアと呼ばれています。

 

 

 AIに代表されるに先端技術の可能性が従来のものとは比べようもないほどに進化、発達した現在、オーウェルの描いたような管理社会になる危険性は高くなったと指摘する科学者も少なからずいます。理論物理学者のスティーブン・ホーキンス氏らがAIのもたらす未来が危険に満ちていると警告を発しました。

 

 

 とはいえ、AIは日々、進化しています。今さらAIの危険性を説いたところで、すでに日常生活レベルでもいたるところでAIが活用されているのですから、もはや誰もAIをやめようとは言わないでしょう。AIの進化が導き出す未来は、「ユートピア」かそれとも「デストピア」なのか。その答えを出すのは、私たちの務めなのです。

 

 

 「トヨタ」と「NTT」が2000億円を相互出資して、「スマートシティ」事業で協力することが発表されました。スマートシティ構想とは、先端技術を活用して都市や地域の機能、サービスを効率化・高度化して社会課題を解決するほか、快適性や利便性など新たな価値を生み出す取り組みを構築することです。CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)の流れが今後、ますます加速する中で、両社が手を組んで、未来都市のモデルを作り上げようとしています。

 

 

 巨大企業である二社の取り組みにより、「ユートピア社会」が実現することに大いに期待したいと思います。決して、映画『ブレードランナー』のようなデストピアではなく、明るい未来を描きたいと願っています。

 

 

 「コロナ禍」の最中、全国の百貨店の月別売上高が過去最低の数字に。航空会社が軒並み国内、国外の便数を大幅に縮小する。マイナス経済に関するニュースばかりが伝えられる時です。トヨタとNTTがタッグを組んで、未来都市のモデルを構築するという報道は、先の見えない闇を照らす一条の灯りのようです。せめて「ユートピア社会」を夢みたいものです。