明日を元気に生きるための「心の処方箋」

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「外出自粛」の週末はどのように過ごせば良いのでしょうか?

 小池百合子東京都知事が25日夜、突如、緊急会見を開きました。都内で新型肺炎の感染者数が急増したことに触れ、このままでは爆発的な感染拡大が起きる危険性が高いとして、今週末の土日には不要不急の外出を避けるよう要請しました。

 何しろ会見が始まったのが夜8時過ぎだったので、きっと皆さんも何事かと驚いたのではないでしょうか。

 会見が終了するや否や、まだ営業中のスーパーやドラッグストアには食材やトイレットペーパーなどの生活必需品を買い求める人が行列を作り、我先に買い占めに走りました。むしろ、都知事の会見内容よりも「買い占めパニック」に驚きました。

 

 

「ウィークデイ」こそ外出自粛に

 

 

 政府の要請により国内のメーカーがマスクの増産に日夜頑張っていることはご承知の通りですが、いまだに品薄状態は解消されません。毎朝、どこから入荷情報を聞きつけたのか知りませんが、マスクの入荷する日には、必ず開店前から大行列が出来ています。このブログで何度もお話しましたが、特定の品物を大量買いに走れば、十分な数の在庫があっても、すぐにその商品は店頭から無くなってしまいます。「買い占め」するから、いつまでたってもマスクが各世帯に行き渡らないのです。

 

 

 菅官房長官が国民に対して、冷静に行動するように求めましたが、あの「小池会見」のせいで、人々は動揺してしまい、一種のパニック状態に陥ったのです。東京都民に、外出の自粛を要請するのは結構ですが、あれではただ人々を不安に陥れるだけです。小池知事こそ、もう少し”冷静な”会見を行うべきでした。

 

 

 都知事の呼びかけで東京都と隣接する神奈川県、埼玉県、千葉県、山梨県のそれぞれ知事とも今後、連携をとって、1日当たり270万人超えの通勤、通学者が都に流入するのを出来る限り、人数を減らそうということで意見の一致をみたといいます。実際、神奈川、埼玉、千葉県が都と歩調を合わせて、それぞれの市民に対して外出の自粛を呼びかけました。

 

 

 とはいえ、週末の二日間だけ東京に出かけないようにしたところで、果たしてどれほどの感染抑止になるのでしょうか。多くの企業が土日を休業日としており、桜の名所として名高い上野恩賜公園で花見会を催すのを中止したとしても、それほどの”効果”があるとも思えません。むしろ、翌週の月曜から金曜日までのウィークデイを外出禁止にすべきではないでしょうか。

 

 

 市民に外出禁止令を出した米国のニューヨーク市長がいみじくもこう語りました。

「今は経済よりも感染の抑止の方が優先されるべきだ」と。

 実際、外出自粛により高島屋が週末の休業を決めましたが、「コロナ禍」が長引けばその分、経済への悪影響はさらに甚大なものになります。一週間くらい、食料品や薬局など生活必需品を扱う店舗は別にして、すべての企業を一斉に休業にさせるくらいのドラスティックな方策の方が、週末だけの自粛よりもずっと大きな効果が期待できるはずです。

 

 

お一人様「桜見物」

 

 

 ともあれ、今週の土日はレジャーなどで外出する予定は中止せざるを得ません。不要不急の外出というのは、食料品などを買い出しも含まれるのでしょうか。近所のスーパーに食材を買いに出ることまでは禁止されるわけではありません。要するに、遊びのために外出することは控えましょう、ということです。それなのに、「買い占めパニック」になるなんて、馬鹿げているとは思いませんか。

 

 

 ちょっと残念なのは、暖冬の影響なのか今年の桜の開花が例年になく早かったため、今週末には東京近県のソメイヨシノもいよいよ満開を迎えることです。桜が満開になる週末に、自宅から一歩も出ないというのは、もったいないですね。トランプ大統領でなくても、「中国のウィルス」とか「武漢コロナ」の奴めと怒りを禁じえません。

 

 

 今年は花見を諦めて、ニュース映像で我慢するしかなさそうと思った時、あることを思い出しました。公共交通機関を利用して都内の桜巡りをすることは叶わなくても、ご近所の桜見物でも十分に花見を楽しめるではありませんか。

 出来る限り外出を控えよとのことですが、近くのスーパーに買い物に出ることくらいは許されるようです。そのついでに、ちょっと遠回りをして、周辺の公園やお屋敷に咲いているソメイヨシノを見て回るのです。自宅に閉じこもっていると体を動かしたくなります。ちょっと散歩するくらいは大目に見てもらいましょう。

 その気になって桜の木を探してみると、案外、普段は気づかないで歩いていた通りに、桜が咲いているところを発見したりするものです。

 

 

 感染の危険度の高い三つの条件とは、換気の悪い密閉空間、人が密集すること、近距離で会話や発声が行われること。ご近所の桜の木を探しがてらの散歩なら、この三条件には当てはまりません。ただし、複数の友人、知人と一緒に行動すると、どうしても近距離で会話することになるので、一人か二人で静かに桜を愛でることが望ましい。静かに花を愛でるなんて、雅な気分になります。花を見ながら、一句、読んでみるのは如何でしょうか。ただし、夏井先生には内緒で。

 

 

 立派な桜の木を発見したら、スマホで画像を撮影しておくのもいいでしょう。あとで、家族に桜探検の成果を披露するのも一興です。お一人様で人知れず咲いている満開の桜を探しながら散歩すれば、良い気分転換になること請け合いです。一つだけ、心配なのは、雨の予想が出ている点です。コロナ禍に雨降りとは、今年は桜にとっても”受難の時”に違いありません。