明日を元気に生きるための「心の処方箋」

頑張り過ぎて疲れたあなた、心を痛めたあなたへ。言葉の癒しを実感して下さい

「42万人感染死」を招くか「接触8割削減」するかの二択しかないのです!

 安倍首相が新型コロナ特措法に基づく緊急事態宣言発令を表明した七日の記者会見で、「人と人との接触機会を最低七割、極力八割削減できれば、二週間後には感染者の増加をピークアウトさせ、減少に転じさせることができる」と話しました。

 

 

 人と人との接触を8割削減せよといわれても、なかなかイメージしにくいですが、要するに、これまで以上に厳密にテレワークなど在宅勤務の割合を増やすこと。「三密」の温床たる通勤ラッシュを避けるためには、社員の通勤を8割削減するとのことが重要です。非常事態宣言の対象地域以外でも、「三密」の起こりやすい業種については全国レベルで営業自粛を要請しましたが、それに加えてさらに厳しい条件を国民に求めるものです。

 

 

接触8割削減」

 

 

 人との接触を最低7割、8割削減が必要ということは、一言でいえば、全国民に外出は極力控えるよということです。東京都の小池知事も同様に全事業者に対して出社自粛を要請しました。テレワークで自宅で仕事が出来る業種やそうしたIT環境が整った企業では、何とか政府や都知事の要請に沿うことが出来るでしょう。が、IT関連企業でもない限り、急にすべての業務をテレワークに切り替えろと言われても、なかなか難しいのが実情です。

 

 

 実際、私の属する出版業などはとりわけ「アナログ」的な仕事の進め方になりがちです。パソコンのキーボード上ですべての業務をこなせるなどというのは、ほとんど不可能と言わざるを得ません。こんな旧態依然たる状態だから、活字媒体は衰退の一途を辿るしかないのかもしれませんね。

 

 

 感染の危険性の高い「三密」業種を各自治体が策定して、独自に休業で収入減となる企業や個人経営者に対して補償する形となりました。本来、営業自粛を求めるのは国なのだから、すべて国の責任において補償すべきとする意見もあります。しかし、戦後最悪の事態と言われる「コロナ禍」です。日本のみならず全世界的に感染が拡大するパンデミックとなった現在、いかに経済大国・日本の財政を以てしても、すべての企業や個人に対して、満足のいく補償を実現することはおよそ現実的とはいえないでしょう。

 

 

 すでに日本の景気は大きくマイナスに振れています。補償、補償と言うのはいかにも耳障りがいいのですが、日本経済自体がパンクしてしまったら、元も子もありません。言うは易し行うは難し、です。

 それでも政府は「アベノマスク」以外にも、緊急の補正予算を組み、一部の減収世帯に対して30万円を支給する運びとなりました。が、その後に紆余曲折を経て、国民一人あたり一律10万円の現金を給付する方針で調整しているところです。

 

 

 赤字国債をばんばん発行して、国の財政はまさに借金まみれです。もうやれることは何でもやるという”覚悟”というかほとんどヤケクソ状態です。日本はますます借金大国化の一途を辿るばかりです。私たちの子孫に借金を残さないようにしようと財政改革が叫ばれていたのに、いつの間にやら、湯水の如く巨額の財政出動です。あな恐ろしいや。

 

 

42万人が感染死

 

 

 「行動制限なしなら42万人が感染死する」。厚労省クラスター対策班は、不要不急の外出自粛や、三密を招きやすい業種の営業自粛をまったく行わなかったら、新型肺炎が終息するまでの間に、国内で感染死する人の数が42万人に上るとの見方を明らかにしました。この数字は新型コロナ肺炎が最初に発生した中国の武漢での感染者のうち、重症化して死に至る確率を日本に当てはめてはじき出したものです。そんな大げさなと聞き流すわけにはいかないのです。

 

 

 42万人という死者数は、第二次世界大戦時に広島に原爆が投下され、2か月から4か月後に死亡した人の数が16万6千人で、その後に原爆症で亡くなった数が56万人ですから、まさに「原爆クラス」の死者数にも迫るほどの人数です。もはや「コロナ禍」というよりも「コロナ戦争」というべきでしょう。

 

 

 もしも今、ほんの少しでも気を緩めて、「自粛破り」が横行するようになれば、きっとこれに近い数字の死者が出ることでしょう。「アベノマスク」や「星野源とのコラボ動画」を揶揄する暇はないのです。非常事態宣言が発令された時点で、私たちは新型コロナウィルスとの全面戦争に突入したといっても過言ではありません。今は「戦時下」にあると覚悟すべきです。

 

 

 イタリア人やスペイン人などのラテン系の国民に較べて、日本人はより規律を重んじる国民です。だから他国のように許可なく外出した者には罰金が課せられることもないのに、政府の自粛要請を真摯に受け止められるのです。それは日本人の美徳であり誇りです。

 

 

 専門家からは「新型肺炎」の終息までには、あと1年か2年はかかるだろうという意見もあります。日本をはじめとして各国は今、必死になって新型ウィルスの「特効薬」やワクチンの開発に取り掛かっています。人類の叡智が結集しても、この新型ウィルスに打ち勝つことが出来なければ、滅亡するかもしれません。

 決して新型コロナウィルスなどに人類が敗北を喫するはずがないと信じています。電子顕微鏡でしか見ることができない微小な菌との「ミクロ」の戦いは、まだ火蓋を落とされたばかりなのです。勝負はこれからです。

 

 

 私たちは今、「42万人感染死」を招くのか、それとも「接触8割削減」を実現させて、短期間でこの目に見えぬ敵を封じ込めるか、という2択を迫られているのです。もちろん、後者しか選びようがありませんが、それには”痛み”を皆で共有しなければなりません。その仕事、どうしても出社する必要があるのでしょうか。よくよく考える必要があります。不要不急の外出を控えること。今は、自宅待機を選択すべき時です。