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「9月入学制」まで言い出した小池都知事の「暴走」

 確かに安倍政権下でのこれまでの「新型コロナ肺炎」対策はスピード感が欠如している感は否めません。緊急事態宣言にしても、当初、対象地域を東京など7都府県のみでしたが、のちに全国を対象に変更しました。

 北海道では国に先んじて、独自に緊急事態宣言を行いました。政府の対応は常に後手に回り、小池都知事や吉村大阪府知事ら各自治体が先導する形で、国の政策は後塵を拝することが多かったのです。

 

 

後手に回る政策

 

 

 緊急事態宣言が5月6日の期限を前に、果たして予定通りに解除されるのか、それとも延長となるのか、国民は固唾をのんで見守っています。その判断についても、安倍総理はなかなか示そうとはせずに、ようやく期限ぎりぎりの4日に判断するとの見解を明らかにしました。

 

 

 緊急事態宣言が発令されて以降、三密の危険の高い業種はやむなく営業を自粛し、すべての業種に対して要請された、他人との接触を8割削減するという目標を達成するために、企業は在宅勤務や自宅待機に切り替えました。その結果、東京駅や新宿駅などのターミナル駅では通勤時間帯ですら普段の9割近い利用者数の削減を可能にしました。

 

 

 そうした企業の涙ぐましい努力と忍耐の結果は、一体、どうなったのでしょうか。残念ながら総理の主張する「接触8割削減」がある程度、達成できたにもかかわらず、当初の見込みほど「新型コロナ肺炎」の感染者数は減っていません。全国で最も感染者数の多い東京都では、二ケタ台に下がるのは休日を挟んで検査数の少ない時のデータのみで、相変わらず三桁台のままです。

 

 

 宣言の延長があるのか、ないのか。もうほとんどの人は、この状況では解除できないであろうことは先刻、承知しているのです。日本医師会会長も同様の意見を表明しています。だったら、5日まで待たずとも、引き続き緊急事態宣言を延長する旨、発表すべきです。あまりにもレスポンスが悪すぎます。

 

 

 ということで、もはや5月6日に解除される可能性は限りなくゼロに近いものと、私たちは覚悟を決めました。同時に、政府の一連の対応がすべて後手後手に回ってしまうことに対して、苛立ちを感ぜざるを得ません。

 

 

暴走する「小池劇場」

 

 

 小池都知事は、今度は、長引く臨時休校に関して、「9月入学制」に変更すべきと言い出しました。確かに、「コロナ禍」が収束する目途がまったく立たない今、これ以上休校を続ければ、規定の授業数をこなせない事態にもなりかねません。

 

 

 今現在の授業の遅れを取り戻すためには、一日の授業の駒数を増やして、夏休みもほとんど取れそうにありません。それならば、一層のこと、世界標準でもある「9月入学制」に変更すれば、教師や生徒の負担も減らせるのではないかというわけです。

 

 

 文科省ではこの課題について、すでに検討に入った模様ですが、さすがに今年から「9月入学制」に移行するのは非常に困難であるとの見解のようです。言うは易いが行うは難し、です。進学時期が変われば、受験の日程も変わります。卒業の時期も変われば、入社時期も変えざるを得ません。9月入学制に移行するには、様々な難関をクリアしなければならず、非常にハードルが高いと言わざるを得ません。

 

 

 「9月入学制」を言い出した小池都知事は、この際、社会全体の仕組みを変えるチャンスではないかと実に易々と言いのけますが、果たして、それだけ大掛かりな変革を数か月間でやり遂げる自信がおありなのでしょうか。もたつき気味の安倍内閣を尻目に最近の小池知事は言いたい放題です。これは「小池劇場」とでもいうべきかもしれません。小池知事の独り舞台を見せられているかのようです。

 

 

 そもそも元来”スタンドプレー”が得意との評判がある小池都知事です。ここぞとばかりに畳みかけるようなプレースタイルは実にお見事。東京都知事選の際に、老練な自民党都議をこっぴどくやり込めたことで、一時は、人気が急降下しましたが、見事「小池劇場」で人気を挽回しましたね。拍手!

 

 

 とはいうものの、安倍総理は決してこの国難に際して、ただ手をこまねいていたわけではありません。確かに、政府の対策はやや遅きに失した感は否めません。それでも「アベノマスク」などと揶揄されながらも、マスクを配布したり、小まめに会見を開いて国民に丁寧に説明を試みたりしています。公明党に押し切られたとはいえ、国民一人当たり一律10万円を支給することも決めました。未曽有の事態に、出来ることは躊躇なくやると明言し、膨大な財政出動も辞さない覚悟です。

 

 

 安倍総理の「新型コロナウィルス」対策については、賛否両論あります。どちらかといえば、批判されることが多いようです。批判することは誰にでも出来ます。でも、かつて経験したことのない最悪の事態を前にして、すべて完璧に出来る政治家などいません。安倍総理は精一杯のことをしていると思います。ただもう少しスピード感と大胆さが必要です。

 

 

 小池都知事と一国の政治を任される総理大臣とは、負うべき義務や責任感は桁違いです。何を発言するにしても、何を決めるにしても、都知事と総理とでは「重み」がまるで違うのです。安倍総理はその”重責”に耐えているのです。

 それにしても、小池都知事の「暴走」を何とかできないものでしょうか。

 

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