明日を元気に生きるための「心の処方箋」

頑張り過ぎて疲れたあなた、心を痛めたあなたへ。言葉の癒しを実感して下さい

「Go To商店街」の賑わいが恐いと思いませんか?

 「コロナ禍」で疲弊した経済を立て直そうと政府の旗振りで始まった「Go Toキャンペーン」。「Go Toトラベル」、「Go Toイート」に続いて「Go To商店街」が始まりました。最初の週末となった24日、25日の二日間、各地の商店街では独自のイベントを開催するなどして、何とか人出を呼び込もうと必死でした。その甲斐あって、全国区の知名度のある有名商店街のみならず、ごく普通の商店街でもいつもの週末よりも明らかに多くの買い物客で賑わいました。

 

 

 国内旅行についても、「Go To」キャンペーンは当初の予想を超える効果があった模様で、高級ホテルや旅館などではなかなか宿泊予約が取れない状況でした。第三弾となる「Go To商店街」では、高級店ばかりが活況を呈するのではなく、普段着で出かけられる普通の商店街が対象ですから、個人商店にも久方ぶりに笑顔が戻ったようです。

 

 

 入国制限によりインバウンドが見込めない現在こそ、内需を拡大する好機ととらえるべきです。一連のキャンペーンはそのためのものです。菅内閣が発足してから徐々にその効果が見え始めた印象がありますが、これは前任の安倍内閣が企画立案して行った政策です。菅総理の”手柄”というわけではありません。

 日本学術会議の会員任命問題で内閣発足早々にして”失点”するなど、支持率は下がる一方です。人気挽回のために早く国民の誰もが納得できるような「成果」を挙げてほしいものです。

 

 

「Withコロナ」に潜む危険

 

 

 菅総理が最優先課題として第一に挙げた「コロナ対策」では、目に見える「成果」はまだありません。国民の健康と生命を守るために最も重要な「感染予防対策」は一体、どうなっているのでしょうか。

 社会経済活動を再開させることの重要性は理解できますが、「Withコロナ」の新様式に則った私たちの日常には、まだまだ多くの危険が潜んでいます。事実、感染の第一波を過ぎてからほどなくして第二波が襲来したことはご承知の通り。第二波の次に「第三波」の到来が目前に迫っているのです。

 

 

 24日現在、全世界の「新型コロナ」の感染者数の総計は4240万人を突破しました。特に深刻なのは、欧州での感染状況です。フランスの新規感染者数は4万5422人にのぼり、陽性率も上昇しています。ギリシャでは過去最高の感染者数を記録し、首都アテネと近郊都市のテッサロニキに夜間外出禁止令が発令され、マスク着用が義務化されました。外出禁止令はパリ市内など欧州の各地で発出されました。

 

 

 大統領選を間近に控えたアメリカでは、トランプ大統領ご自身が新型コロナに感染し、あろうことかホワイトハウスクラスターが発生。一体、どのような”特効薬”を使用したのか知りませんが、数日間で陰性になったとして早々に選挙戦に復帰したトランプ氏。大統領こそがそもそもこの恐るべき「新型ウィルス」(曰く、中国のウィルス)の脅威を軽視していたことは明らかです。

 

 

 ニューヨーク市が新型コロナによる死者で溢れかえっていたにもかかわらず、大統領はマスクを着用しませんでした。トランプ氏自身を感染源としてホワイトハウス内でクラスターを発生させた責任は重いと言わざるを得ません。対立候補のバイデン氏からコロナ対策について批判され、多くの支持票を失うに至ったのも、まさに身から出た錆としか言いようがありません。

 

 

 実際、24日のデータによれば、ニューヨーク州の一日の新規感染者数は2061人と5月以来の高水準となりました。米国も欧州諸国のように「感染第二波」に飲み込まれつつあります。「新型コロナウィルス」への適切な対策を講じてこなかったとの誹りを免れないトランプ政権に、鉄槌が下されるかもしれません。

 

 

迫りくる「感染第三波」

 

農薬も肥料もゼロの野菜・お米ならこちら

 

 「新型コロナ」の感染の波は欧米のみならず、アジア諸国へも本格的に拡散し始めました。感染の第三波はやがて日本にも及ぶことは避けられそうにありません。安倍内閣が戦後初となる緊急事態宣言を発出した時期を感染の第一波とすると、7月中頃から再び新規感染者数が急増してきた時期は第二波ということになります。現在はまだその第二波の最中にあります。

 

 

 私たちは日々発表される新規感染者数を見て、今日は100人を割り込んだと少しほっとしたり、木曜日の200人超えに愕然としています。統計学のからくりというのか、数字のマジックというべきなのかはわかりませんが、とにかく未だ「新型コロナ」は収束していないことだけは確かです。

 

 

 政府の感染症対策分科会では、感染の現状について詳しく分析し、政府に提言を行っています。中でも、私たち一般人はもちろんのこと、恐らく政府内でも動揺と困惑が広がったのが、年末年始休みの延長を提言したことです。この提言の真の狙いとは、要するに目前に迫りくる第三波の到来に備えよということでしょう。

 

 

 感染予防のために、「三密」を避けることや手指や口内の消毒を欠かさないこと、駅や交通機関などを利用する際には、必ずマスクを着用することなどが奨励されていますが、マスクでさえこのウィルスを予防するには万全ではないことを示す実験結果が最近、公表されました。曰く、「マスクを過信するな」。空気感染する新型ウィルスには、もはやお手上げと言わざるを得ません。

 

 

 政府が「Go Toキャンペーン」の旗振りをしたことで、ようやく徐々にではありますが、日本経済に回復の兆しが見え始めたところに、ふたたび「第三波」の襲撃とは…。何とか欧米やロシアなどアジア諸国の二の舞だけは避けたい。でも「COVID-19」という見えざる難敵から逃れる術は簡単には見つかりそうにありません。マスクも消毒もダメならば、一体、私たちに何が出来ると言うのでしょうか。

 

 

 「Go To商店街」が始まって最初の週末、各地の商店街には久しぶりに賑わいが戻りました。でもその賑わいこそが恐いのです。