明日を元気に生きるための「心の処方箋」

頑張り過ぎて疲れたあなた、心を痛めたあなたへ。言葉の癒しを実感して下さい

「コロナうつ」を正しく遠ざけるための「処方」とは?

 緊急事態宣言が再発出されてからひと月が過ぎましたが、依然として感染状況や医療の逼迫具合が宣言解除の基準には程遠く、さらに来月7日まで延長されることとなりました。

 緊急事態が長期化すれば、さらに日本経済の疲弊の度合いが増すことはいうまでもありせん。その上、今夏に予定されている東京五輪についても、その開催を危ぶむ声が日増しに高くなりつつあります。

 

 

見過ごされがちな「コロナうつ」

 

 

 「COVID-19」が全世界にもたらす悪影響は計り知れません。7日現在、世界の感染者数の累計は1億人を超え、死者数は230万人にのぼります。

 日本では政府の感染症分科会が提唱する「新しい生活様式」を実行するためには、これまで私たちの日常生活を根本的に改めざるを得なくなり、「働き方改革」が一気に昂進しました。3密を回避するという点において、勤め人で大混雑する通勤風景は悪しき日常とみなされ、出社しない在宅勤務やリモートワークが推奨されるようになりました。

 

 

 「コロナ禍」は人的、経済的損失のみならず、人々のメンタル面にも深い傷跡を残します。倒産件数や失業者数のように数値化出来る事柄については、特措法により給付金を支給するなどの手当ても可能ですが、「コロナ禍」に長期間晒されることで私たちは精神面でも大きなダメージを被っていることについてはとかく見過ごしされがちです。

 

 

 「コロナ禍」で精神がバランスを失い、不安定な状態となることを「コロナうつ」といいます。むろん正式な医学用語ではなく、そうした心の不調を総称したものですが、もしかしたらご自分の今の精神状態は「コロナうつ」ではなかろうかと思い当たる方も少なからずいらっしゃるかもしれません。

 

 

 ましてや緊急事態宣言が発出される中、不要不急の外出が要請されている以上、友人知人との楽しい会食や仕事が集まっての打ち上げ会も出来ません。第一、酒類を提供する飲食店自体が時短営業を余儀なくされては、ちょっと一杯という庶民のささやかな楽しみすら奪われてしまったのです。

 

 

 多忙な会社員もそうでもない方も、専業主婦やご老人方も、日々の生活の中でどうしても蓄積していくストレスをどこかで発散する必要があります。

 それがお疲れ様会であったり、カラオケ大会だったり、はたまた旅行やドライブ、食べ歩きであったりするのです。ところが、「宣言」下では、そうした小さな楽しみすら叶いません。

 勢い、日々ストレスは溜まる一方です。このようなストレスフルな日常が続けば、誰しも精神的な疲労が重なっていき、ついには心のバランスが崩れてしまうのです。

 

 

「コロナうつ」を遠ざける方法とは?

 

 

 最近何となく憂うつな気持ちの時が多い。楽しみが何もなく辛い。このような心の「閉塞状況」こそが「コロナうつ」の典型的な症状です。

 以前のように好きな旅行に出かけたり、気の置けない仲間と飲み会を催したりできない今は、「コロナうつ」の症状が知らず知れずのうちに”重症化”しやすいのです。

 「緊急事態宣言」の延期により、さらに危険は増しています。「コロナうつ」を遠ざけるためには、どうしればよいのかについて、考えてみましょう。

 

 

 「Go Toトラベル」どころか今は外出さえ控えなくてはなりません。海外旅行はもちろんのこと、国内旅行もままなりません。

 手っ取り早くストレスを発散させる方法として、仲間とお酒を飲みながらわいわいがやがやおしゃべりをすることは有効な手段ですが、それも今は出来ません。何しろ5人以上の会食は自粛せざるを得ないわけですから、仕方がありません。

 

 

 少人数で居酒屋で大いに美味い肴と酒を楽しもうにも、大きな声で話したり、長時間の滞在は控えなくてはなりません。今夜は大いに飲み明かしたいというささやかなる(酒飲みの)願いすら叶わないのです。

 

 

 要するに政府が要請する「不要不急の外出」をするなというのは、出来る限りステイホームせよということです。アウトドア派の中には何が何でも外出しなければ気が済まないという方もいらっしゃいますが、たとえば梅雨の長雨の時期や台風シーズンには、土砂降りの中、アウトドアライフを満喫できるとは思えません。そんな時には、自宅で出来る楽しみを見つけるに限ります。

 

 

 「ステイホーム」という"標語”は必ずしも悪いことばかりではないと思うのです。この週末、浅草や渋谷、鎌倉などの人気スポットには結構な人出がありました。最近、やや「コロナ慣れ」してきたきらいがあるようです。

 でも「コロナ」を決して甘く見てはなりません。進んでコロナに罹患するような行動は厳に慎まなくてはなりません。今は、とにかく「ステイホーム」に徹するべきです。そしてこの「ステイホーム」にこそ、「コロナうつ」を遠ざけるための方法があるのです。

 

 

思い切り「ステイホーム」を楽しみましょう!

 

 

 まずは、「ステイホーム」をいかに楽しいものにするか、その具体策を考えてみましょう。インドア派ならばお馴染みの方法をいくつも思いつくはずです。

 映画鑑賞はどうでしょうか。シネマコンプレックスに行くのではなく、ネット配信の映画を観ましょう。ネット配信の豊富なメニューの中から見逃したドラマや名画を選んで、あとは好きな時に好きなだけ観ればいいのです。

 

 

 音楽鑑賞もいいですね。飲み会やら旅行やらの予定がある時には、なかなか自宅でじっくりと音楽に浸る時間が持てなかったけれども、今は逆に自宅で過ごす時間が増えたのですから、どっぷりと好きな音楽にのめり込めそうです。

 

 

 この際、書斎にこもって一日中、本と向き合うというのも大いに結構です。以前のように何かと多忙な日常生活の中では、なかなか読書のための時間は取りづらかったものです。現在は、「ステイホーム」により堂々と読書タイムを満喫できるようになりました。この機会に、書棚に眠っていた未読の本を引っ張り出してきて、片っ端から読み漁るのもお勧めです。もちろん、長編小説にじっくりと取り組むのもいい。

 

 

 「ステイホーム」を大いに活用して、ご自分の好きなことにじっくりと取り組むことが大切です。「コロナうつ」を遠ざけるのはそれほど難しいことではないはずです。「ステイホーム」を最大限に楽しむこと。これこそが「コロナうつ」に打ち勝つための最適な「処方」なのです。