明日を元気に生きるための「心の処方箋」

頑張り過ぎて疲れたあなた、心を痛めたあなたへ。言葉の癒しを実感して下さい

日常にある「癒し」を探しましょう!

 毎朝、満員電車に揺られて会社へ行き、上司のムチャブリに耐えてやっと帰宅しても、奥様は奥様で家事やお子さんの世話に忙しく動き回っているから、ご自分の「居場所」がないという方もいらっしゃいます。ご家族の方は決してあなたを蔑ろにしているつもりはなくても、何となく居心地の悪い思いをしてしまう。そんな方も案外多いものです。学齢期のお子さんがいらっしゃるご家庭では教育費が嵩みますし、戸建てやマンションを購入された方はローンの支払いで毎月、大変です。私自身、こんな会社辞めてやる!と幾度思ったことでしょうか。でも家族の暮らしを支えるためには、いくら仕事がきつくても今すぐやめるわけにはいきません。そうしたストレス状態が続くと、うつを発症する恐れがあります。

 

 

 私自身、うつ病を経験しましたが、一度発症するとなかなか治りにくいものです。それだけにうつ病にならないために、現在のストレスフルな状況を変えていく工夫が必要です。とはいえ、転職するのもこのご時世ではなかなか思うようにはいきません。もしも後先考えずに勢いで辞表を叩きつけようものなら、会社側にとってはむしろ人減らしが出来て好都合と思われるだけかもしれません。それでは立つ瀬がありませんね。会社を辞めずに、今のストレスを少しでも軽減するには、どうすれば良いでしょうか。

 

 

会社員のストレス源

 

 

 ストレスの元は人によりそれぞれでしょうが、会社員のストレス源をたどっていくと、大概は仕事上の悩みやそれに付随する人間関係がまずあります。次に多いのは、ご家庭の事情です。お子さんに関する様々な悩みや奥様への不満もあるでしょう。でも一家の大黒柱にして経済的支柱であるあなたなら、それらの悩みを放り出すことなどできません。ストレス源がそのままある中で、いかにしてストレスフルな状態から抜け出すか。なかなか妙案が浮かばないかもしれません。でも問題があればその解答は必ずあるものです。そう確信しています。

 

 

 ストレス状態がこれ以上続けば、いつか本当にあなたはパンクしてしまうかもしれません。その前にあなたが取るべき道はただ一つ。自らの「癒し」を探し出すことです。そんなものが簡単に見つかるわけないと思われるでしょう。いいえ、決してそんなことはありません。日常生活の中にあなたを「癒し」てくれる事物はいくらでも転がっているのです。ただそれらの事柄があまりにも日常的過ぎるために、普段、気が付かないだけなのです。

 

 

 具体的なお話をしましょう。たとえば、あなたの嗜好品は何でしょうか。タバコは健康を害するのでよしましょう。タバコ以外では何がありますか。ちょっと気晴らしにカフェに行って、お気に入りのカフェオレとシフォンケーキを食べるなどというのはどうでしょうか。見た目も美しいカフェオレを一口すすり、お店ご自慢のシフォンケーキを口にほおばってみてください。ほら、コーヒーとミルクの甘さが口に広がっていきます。今度はフォークにホイップクリームとケーキを多めに乗せて頬張ります。すると得もいえぬ快感が走るのを感じませんか。これも立派な「癒し」なのです。でもあまりにも日常的なことだから、それが「癒し」であることに気付かないのです。

 

 

 ご家庭では、奥様がお子さんの受験のことであなたに相談を持ち掛けようと待ち構えていることもあります。会社でくたくたに疲れているところに、そんな話をされたくないと思ってしまいます。でも円満なご家庭あってのあなたです。親身になって相談に乗ってあげましょう。奥様はきっとお子さんがちっとも勉強に身を入れないことで悩んでいるかもしれません。そんな時には、適当に話を合わせるのではなく、現在の成績や志望校の偏差値などといった目先のことではなく、もっと先を見越したお子さんの将来について、あなたなりの考えをお話されてみては如何でしょうか。

 

 

 お子さんが好きで打ち込んでいることは何か(ゲームでもいいのです)について、話をきいて、お子さんが将来なりたい職業は何かを考えてみるのです。勉強があまり得意でなくても、その子の特徴を伸ばせば将来、その道のエキスパートになれるかもしれません。お子さんは無限大の可能性を秘めているのです。その才能に気付いてあげることこそが、もっとも大事なことではないでしょうか。夫婦でお子さんの未来についてあらゆる可能性を探ることはきっと親としての喜びにつながるはずです。それが「癒し」なのです。

 

 

週末を楽しむこと

 

 

 週末には、奥様のショッピングにお付き合いすることもあります。得てして、女性の買い物に付き合うのはなかなか大変なものです。でも決して嫌な顔をしてはいけません。むしろたまには結婚前の恋人同士に戻って、ウィンドショッピングしながらデートを楽しまれたらどうでしょう。お互いにちょっとおしゃれをしてお出かけすれば、あのころの甘い気持ちが蘇ってくるかもしれませんよ。二人してお出かけを楽しむ気分になれば「癒し」にもなります。

 

 

 奥様とお子さんが用事で出かける週末には、あなたが一人で贅沢な時間を過ごす絶好の機会です。コーヒーがお好きならば、豆を挽くところから始めて、サイフォンでじっくりと抽出した、飛び切り美味い一杯を心置きなく味わうのです。豆を挽くのはなかなか手間がかかりますが、手間暇かけるからこそ得られる満足感があります。そして読みかけの本を読んだり、リヒテルのベートーベンソナタなどのレコードを掛けるのもいいですね。ま、これは私の趣味ですから、ストーンズでもクイーンでもU2でも大音量で聴けば、大いに「癒し」になることは間違いありません。

 

 

 「癒し」は日常の中にこそ、たくさんあるのです。あなたにあった「癒し」をさっそく探してみようではありませんか。