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「忘年会」お店選びは「口コミ」に頼り過ぎない方がいいですよ!

 今週末で実質上、忘年会シーズンのピークは過ぎます。自ら進んで幹事役を引き受けた方も、強制的に担当させられた方も、お役目ご苦労さまでした。日本人は忘年会が大好きです。忘年会とは、一年の締め括りということにかこつけて、普段よりも少し盛大な飲み会を催すだけのことなのですが、幹事の方はいろいろと大変です。店の選定から料理、ドリンク類の内容まであらかじめチェックしなければなりません。その上今年の予算は大体いくらくらいと上限があるため、予算内で料理からアルコール類などまでを含めて、条件に見合ったお店を探すことになります。しかも去年と同じ店にしようものなら、たちまち総スカンを食らうこと羽目になります。毎年、新しい店を探すのに苦労されている方も少なくありません。

 

 

「口コミ」の威力

 

 

 ネットが今ほど普及する以前には、お店の情報はもっぱらレストランガイドや雑誌のお店紹介記事が頼りでした。それよりも確実なのは、食通の方にお勧めの店を教えていただくことです。そういう方は大体、ご自分の広範な知識を披露したくて仕方がないもので、訊かれれば喜んで優良店を紹介してくれるのです。実際に、現地調査というのは大げさかもしれませんが、何度か通ってその店の料理の質や料金を把握しているから、安心なのです。

 

 

 今やレストラン選びに欠かせないのは、何といってもネット情報でしょう。食べログのようなグルメ情報を紹介するHPで、大体の見当はつきます。それらの情報には、ご親切にも口コミまで掲載されていて、店の評価を点数で表しています。五つ星が最高ならば、平均的なレベルの店はさしずめ星2.5か3くらいでしょうか。とにかく口コミの平均値が表示されるので、それを参考にして店選びをされる方が多いようです。

 

 

 口コミというのは、食べログなりぐるなびなどに一般人が投稿するもののことです。ひと頃、あるグルメ情報HPでそのお店が高評価を得られるように、意図的な口コミが掲載されていたことが発覚して問題になりました。投稿者はあくまでも匿名の個人ですから、そうした情報操作を行う余地はいくらでもあるでしょう。そうしたグルメHPで高評価を得られたお店は繁盛するのですから、店側にとって死活問題なのです。

 

 

 そもそも口コミというのは、いち投稿者の個人的見解です。たとえば、こんな口コミを見かけたことがあります。店の接客態度が悪いだの料理が大したことなかったなどと散々こき下ろしながら、よくよく見てみるとその方はただの一見さんなのです。たった一度の来店だけでその店のサービス内容から料理の質、メニューの善し悪しまで判断できるものでしょうか。

 

 

 接客態度といっても、たまたま店が混雑するピークタイムで少し待たされることはよくあります。料理が出てくるのが遅いと言うご意見もよく拝見しますが、料理のよっては調理時間が掛かるものもあるでしょうし、立て込んでいる時間ならばなおさらです。テレビなどで紹介されて人気店となったラーメン屋さんなどでは、開店前から長蛇の列ができています。あれも客を待たせるとはけしからんといえば、けしからんことになってしまいます。美味しいラーメンのためならば待ち時間も苦にならないというラーメン通の方もたくさんいらっしゃいます。

 

 

 たった一度だけその店に行って、たまたまその時に選んだ料理が出てくるのが遅かっただけかもしれません。口コミに投稿される方には、折角その店を訪れてみようと思っている方の気持ちを削ぐような物言いはなさらないようにお願いしたいものです。失礼ながら申し上げますと、折角ご親切に口コミを投稿されるのならば、少なくとも複数回は店を訪れて、いろいろな料理を味わってからでも遅くないのではないでしょうか。

 

 

インスタ映え

 

 

 先週、会社の忘年会がとあるワインバルで行われました。幹事役はきっとその店を選ぶにあたっては、ネットの情報を参考にしたことでしょう。決められた予算内で収まり、かつある程度の人数が参加できるキャパシティも必要ですし、かつ料理の品数やドリンク類の飲み放題サービスをも含めて条件に合う店でなければなりません。

 

 

 そして迎えた忘年会当日、参加者がレストランの貸し切りフロアに入ってきました。まず思ったのは、人数分の席は用意されているものの、異常に狭苦しくて、テーブルがやけに小さいことでした。果たして嫌な予感は的中しました。乾杯の音頭の後に店員の方々が料理を各テーブルに運んできましたが、盛り付けはインスタ映えしそうですが、あまりにもボリュームが少ないのです。ひとりずつ料理を取り分けていくと、大体、一口で皿が空っぽになります。小さいテーブルに見合った量の料理を出していただいたのかもしれません。次の料理もその次も同様でした。

 

 

 おまけに店員さんの人数も不足しているようで、飲み放題のドリンクを注文しようにもなかなか来てくれません。そうこうしているうちにデザートが出てきて、食事終了の合図となりました。健康には腹八分目がいいと言われますが、何となく参加者は物足りなさそうでした。二次会で食べなおそうという人も多かったようです。私はとっとと家に帰っておやつで済ませましたけどね。

 

 

 幹事が店に決める時に参考にしたであろうネットを見てみましたが、口コミの評価は上々でした。メニューの種類、コストパフォーマンスともに大満足などといった口コミが散見されました。そんな口コミを当てにするよりも以前に行った店でもいいから、ちゃんとお腹がいっぱいになるようなお店を選んでいただきたかった。というのは、食いしん坊の独り言です。文句は言いますまい。幹事役の方のご苦労あっての忘年会なのですから。