明日を元気に生きるための「心の処方箋」

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うつ症状を悪化させる「師走」の喧騒から逃れる方法

 気が付けば師走はもう目前に迫っています。世間が何かと忙しく動き回る師走。実は、うつ症状を悪化させる恐れもあるので、厳重な注意が必要です、そんな師走の喧騒から逃れるにはどうすればよいのか、考えてみましょう。

 

 

七面鳥よりもフライドチキン

 

 

 そもそも師走にはなぜ、こうも人々は忙しくしなければならないのでしょうか。年末だからという理由だけでしょうか。いえ、違います。師走には師走ならではの特殊な事情があるのです。

 

 

 師が走るほどせわしないこの時期。確かに、お子さんのいらっしゃる方は、クリスマスのプレゼントを何にしようか頭を悩ます時期でもあります。最近では、なぜかフライドチキンのディナーを楽しみ、クリスマスケーキを皆で分け合うのが習慣になりました。ところが、西洋ではチキンではなく、ターキーディナーを家族でいただくものと決まっているのです。

 

 

 フライドチキンではなく、ローストした七面鳥をいただくのが正しい。いつから、ケンタッキー・フライド・チキンがクリスマスのディナーとなったのでしょうか。もちろん、そこには企業戦略があります。七面鳥は日本ではあまり見かけない食材です。いつものスーパーの精肉コーナーでは決してお目に掛かれないものです。

 

 

 七面鳥は入手できないことはありませんが、限られた店でしか購入することができない上に、値段も高くなります。それよりも鶏肉の方がよほど馴染みのある食材ですし、調理もしやすい。値段もビーフよりも割安です。それならば、唐揚げでいいじゃないか、とも思うのですが、唐揚げというのはあまりにも日常的過ぎて、クリスマスディナーという特別感が希薄です。

 

 

 そこに目を付けたのが、ケンタッキー・フライド・チキンです。ケンタッキーでは、丸ごと1羽を9つの部位に切り分けてフライにしています。つまり、七面鳥ディナーの代用品としては、最適だと考えたわけですね。ただし、七面鳥ほどの巨大ではないので、中に詰め物をする必要がない点も好都合です。

 

 

 実のところ、私はクリスマス料理に出てくるような丸ごとローストした七面鳥をたべたことがないのですが、アメリカの友人に言わせると、たしかにクリスマスの時期にしか出てこない料理だけど、肉質がパサパサしていてあまり美味しくないそうです。家庭で調理するので、いくらアメリカ式の大容量のオーブンで焼いても、肉質がしっとりするように料理するのは、なかなか難しそうです。味や料理の出来に多少のばらつきがあるのも仕方がありません。

 

 

 友人曰く、日本で食べるフライドチキンの方がよほど上出来だそうです。せっかく手間暇かけて調理したのに、あまり美味しくないと言われてしまっては、作ってくれたお母さんが気の毒です。七面鳥料理は、どうやらなかなか難易度の高いようですね。でも味がどうのというよりも、何よりも家庭で調理して家族皆が一緒に食べることに意義があるのです。

 

 

家族と過ごす休日

 

 

 ところで、日本ではクリスマスイブともなれば、恋人たちがちょっとこじゃれたフレンチレストランなどで、ワインと一緒に贅沢なディナーをいただく、というシチュエーションを思い浮かべる方も多いと思います。でもちょっと待ってください。そもそもクリスマス休暇というのは、日ごろ別々に暮らす家族が実家に集まってきて、大勢で食卓を囲むという年中行事なのです。決して恋人たちの特別な日なんかではありません。

 

 

 クリスマス休暇には、恋人も家庭にもどってしまうので、一人ぼっちの寂しさに耐えきれずに自殺するケースも多いそうです。事情があって家庭に戻れない方もいます。そういう方々が最も寂しい思いをしなければならないのが、クリスマスなのです。家族が大勢集まって賑やかにクリスマスイブを過ごす一方では、一人寂しい時を過ごさざるを得ない方もいる。そう考えると、何だか複雑な気持ちになります。

 

 

 クリスマスという一大イベントを控え、さらにその先には年末恒例の忘年会があり、大晦日に紅白を見た後で除夜の鐘が鳴り響き、近所の神社に初詣に出かけるという風に、こんなに予定がぎっちりと詰まっていては忙しくなるわけです。師走がせわしないのは、そうしたイベントの予定が盛りだくさんだからですが、別の理由もあります。それは心理的にせわしなくなり、心に余裕がなくなって、精神的に追い詰められることです。ことにうつの方にとっては、師走独特の何かに追われるような雰囲気が精神的なストレスになりかねません。

 

 

 

「我関せず」の精神

 

 

 なぜ師走にあんなにせわしなくしなければならないのかを一度、じっくりと考えてみましょう。たとえば、年明けまでに仕上げなければならない仕事や作業が残っているというのもあるでしょう。また年末の大掃除とかいって、普段の掃除よりも時間も手間も掛けてとにかく家中を片付けまくるというのもあります。でもよくよく考えてみれば、そんなのは、何も予定の立て込む12月にやる必要はないではありませんか。仕事が残らないように、計画的に進めればよいのですし、掃除だって何も普段気が付かないような箇所までひっくり返してきれいにしなくても構わないのです。

 

 

 年末だから今年一年のやり残したことを掃除を含めて、全部やっつけようとするから、”師走”らしくなってしまうのです。もうそんなことは気にしないようにすればいいのです。世間が忙しそうにしていても、あなたは悠然と構えていればいい。むしろ周りがせわしなくしている中で、どっしりとしたあなたの態度は賞賛されるべきだと思います。師走の喧騒にひとり背を向けて、「我関せず」の態度を貫くことをお勧めしたいと思います。心に余裕が生まれれば、きっと師走の喧騒に巻き込まれないで済むことでしょう。

 

 でも奥様が忙しそうにしている時には、少しは手伝ってあげることは忘れないでくださいね。大掃除で大わらわの時に、プロの手による布団の丸洗いサービスを頼むのは如何ですか。しかもネットで注文できるので、まったくの手間いらず。押し入れの片づけついでに、布団の丸洗いをあなたが提案されてみてはいかがでしょうか。まるでおニューのように生まれ変わったふんわり布団で寝れば、良い初夢見られるかもしれませんよ。