明日を元気に生きるための「心の処方箋」

頑張り過ぎて疲れたあなた、心を痛めたあなたへ。言葉の癒しを実感して下さい

お正月に寝込まないよう「年末風邪」にご用心ください

 今週末で仕事納めをなさった方も多いことと思います。30日、31日の大晦日が過ぎれば、令和二年の元旦です。来年こそ皆さまにとって良い年となりますようお祈り申し上げます。さて、今から気になるのは、お正月中の天気です。都心では最低気温が氷点下まで下がる見込みで、雨か霙の予報が出ています。非常に寒いお正月となりそうです。

 

 

万全の対策を

 

 

 すでに南岸低気圧の影響で関東地方の一部では大雪となった地域もあり、草津で年末休暇を過ごされた方がいきなりの降雪に対応出来ず、路上で立ち往生したりスリップ事故を起こした映像がテレビに映し出されました。関東地方といえども、この時期の山沿いや内陸部を走る時には、必ずスタッドレスタイヤを装着すべきです。最低でもタイヤチェーンを用意するのが常識です。

 

 

 ところが雪の怖さを知らない都会っ子ドライバーはそうした装備もなしに平気でクルマで雪道を走ろうとするのです。雪の多い地域にお住いの方からすれば、信じられない光景でしょう。そういう方はクルマではなく、電車で出かけてほしいものです。

 

 

 少々苦言を申し上げましたが、お正月休みに雪道で事故を起こしてしまったら、せっかくの楽しみも台無しです。そうならないように、是非とも事前に冬用タイヤに履き替えたり、本格的な防寒具を用意してからお出かけしましょう。でもそれだけではまだ”備え”は十分ではありません。あなたご自身の体調管理は万全でしょうか。クルマの装備は万全でも、体長が万全でなければ何にもなりません。この時期に最も用心すべきは、疲れがどっと出る年末だからこそ、インフルエンザなど流行性感冒に掛からないよう、十分に留意されることです。

 

 

 会社が正月休みに入り、ようやく危険な感染空間である通勤電車に乗らずに済むので、ほっとしているところです。自宅から一歩外に出た瞬間から風に乗って病原菌が鼻や喉を攻撃してきます。スリップしやすい雪道に備えてスタッドレスタイヤに履き替えるように、それら病原菌から身を守るためにマスクは絶対に欠かせません。

 

 

 ところが、咳やくしゃみを連発しているくせに、マスクをしない方を駅や電車内でよく見かけます。逆に言えば、マスクをしていないから、ウィルスに感染したのでしょう。大気汚染のひどい上海や北京でなくても、風邪予防のためにマスクは必ずしましょう。日本は水と安全はタダだと思っている方が多いと言われますが、それに加えてウィルスに感染しないための予防に関しても、かなり認識が甘ようです。

 

 

体調管理を最優先に

 

 

 今現在、急に咳が出始めた、喉が腫れて痛い、高熱を出した、等の症状がある方は医療機関が休業する前の今週末までに是非、内科医の診断を受けてください。とくに危険なのは、急な高熱に襲われて体の節々が傷むという症状です。これは素人の私でもインフルエンザに掛かっている可能性が高いことがわかります。

 

 

 ご存知のようにインフルエンザは早期のうちに適切な処置をしないと、特効薬と言われるタミフルが効かなくなってしまいます。体内にインフルエンザウィルスが侵入し、発症してから48時間以内にタミフルを服用しないと、薬の効果がなくなるのです。もはや時間との勝負です。まるで映画『ミッション:インポッシブル』の世界です。ヒロイン役演じるタンディ・ニュートンが恐るべき化学兵器であるキマイラウィルスに感染し、発症するタイムリミット前ギリギリでワクチンを投与して一命を取り留めるという内容ですが、インフルエンザもそれに似ていると思いませんか。

 

 

 とにかく今最も気を付けなくてはならないのは、「年末風邪」です。インフルエンザに掛かったら、重症化する前に救急病院に駆け込まなければなりません。さらに、お子さんがインフルエンザに感染すると、看病するあなたや奥様にもウィルスに感染する危険があります。もしそうなったら、正月どころではありません。家族揃って病院詣でをする羽目になります。

 

 

 インフルエンザだけではありません。一年間の蓄積した疲労で体が弱まっているために、風邪を引きやすいのです。つい飲み過ぎて酔っぱらってうたた寝でもしようものなら、たちまち、翌日から扁桃腺が腫れて高熱が出たりして、ただでは済みません。

 

 

 勤め人にとっては正月休みには比較的長期間取れるので、里帰りしたり、豪華に海外旅行に出たりと様々な楽しみ方が出来ます。でもそれは体調が万全であることが絶対条件です。もしも油断して風邪に掛かってしまったら、救急医療は別として、内科クリニックも休業しているため、市販薬で凌ぐしかありません。市販薬も風邪の最も初期段階では効き目を発揮するものの、こじらせたらもう効果はあまり期待できません。文字通り、風邪で寝込むだけで、貴重な正月休暇は終わってしまいます。

 

 

 クルマのタイヤを履きかえるよりも何よりも優先されるべきは、あなた自身の体調管理なのです。家族の一人でも体調を崩して寝込んだりしたら、どこにも出かけられなくなります。病気の家族を看病しながら自宅で休暇を消化することになります。せっかくの休暇にそれではあまりにももったいない。

 

 

 日頃、マスクをしなかった方は、今からすぐにでも市販の風邪薬を何種類か用意することです。そして案の定、風邪を引いてしまったら早めに薬を飲むことです。酒を飲みながらテレビで夜更かしですって!とんでもありません。酒もテレビも何もなしに、即、薬を飲んで暖かくして早く床に就くことです。まだ初期段階ではさほど体も辛くないので、ついつい普段通りに過ごしてしまいがちですが、それではこじらせる結果となりかねません。風邪だからと諦めて、さっさと薬を飲んで寝ることです。きちんと睡眠時間を取り安静にしていれば、初期の風邪なら数日間で快方に向かうかもしれません。

 

 

 せっかくの休暇、大切なお正月です。そんな時に風邪で寝込んだりしないように、決して用心を怠ることのないようにお願いします。

「もういくつ寝ると 寝正月~」ではシャレにもなりません。皆様が健やかに新年を迎えられますように。