明日を元気に生きるための「心の処方箋」

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私たちには「マスク」という最強の「武器」がある!

 トランプ大統領のコロナ陽性判明のニュースが世界中を駆け巡りました。最側近と言われるヒックス大統領顧問の感染が確認されたのとほぼ同時に、大統領とメラニア夫人にも陽性反応が現れたのです。

 当初、ホワイトハウス内で隔離されながら執務を行う予定でしたが、専属の医師団の勧めにより軍属の病院に入院することとなったことで、一部で「重病説」が囁かれ始めました。

 

 

 言うまでもなく米国大統領の病状については「トップシークレット」であるため、”真相”については決して明らかにされることはありません。が、大統領選終盤の大事なタイミングでの感染は、日頃の「ノーマスク姿」で壮健をアピールしていたトランプ氏にとっては、大きなダメージとなったに違いありません。

 

 

「言わんこっちゃない!」

 

 

 開拓時代の名残なのでしょうか、米国の大統領には”マッチョ”なイメージが欠かせないようです。特にトランプ氏は立派な体躯の持ち主ですし、「新型コロナ」など寄せ付けないぞと言わんがために、軟弱なマスクなど着けるわけにはいかなかったのかもしれません。終盤を迎えている大統領選で優勢が伝えられる、ライバルのバイデン氏のマスク姿を茶化したほどですから、尚更です。でも、ノーマスクで通した結果がこの有様です。「言わんこっちゃない!」と今さら陣営側が嘆いても遅すぎました。

 

 

 バイデン氏は、新型コロナに罹患したトランプ氏を気遣うメッセージを発信しましたが、トランプ氏よりも年齢の高い氏にとっても、他人事ではないはずです。「新型コロナウィルス」の脅威についてあらためて思い知らされたに違いありません。

 

 

 ご承知のように「コロナ禍」による死者数が全世界で最も多いのは米国です。米国、インド、ブラジルの三国の患者数は世界中で群を抜いています。そんな「コロナ大国」アメリカの大統領たるものが、これまでずっとノーマスクで過ごしていたことに驚愕せざるを得ません。

 

 

 トランプ氏にしてみれば、せっかくの男前を病人が着用するマスクなどで覆い隠したくないという思いがあったのかもしれません。米国に限らず西洋諸国には、マスクを着用するのは病人だけという固定観念があるのです。ましてや”マッチョ”であり続ける必要のある米国では、たとえ「新型ウィルス」(トランプ氏の言う武漢ウィルス)が蔓延していようとも、マスク着用には抵抗感があったことでしょう。

 

 

大事な「教訓」

 

 

 日本人の場合はどうでしょう。日本人は実にマスク好きのようです。初めて訪日した外国人が、冬場の街中で老若男女を問わずマスクを着用している人の多さに驚きを隠せないといいます。その理由については諸説あるようですが、自分が病気に罹っても他人様には決して迷惑を掛けたくないという、日本人独特のメンタリティのなせる業なのかもしれません。もしかしたら「ハラキリ」の伝統に通ずるのではあるまいか?冗談が過ぎました。失敬。

 

 

 政府の分科会は無論のこと、都の専門家会議でも、感染予防には「三密」を避けて、公の場ではマスクの着用を呼び掛けています。律儀な日本人はそうした"お上”の言いつけをきちんと守ります。実際、駅の構内アナウンスでは、マスクの着用を繰り返し促していますし、公共機関でのマスク着用はもはや習慣となりました。もしも列車や公の場でノーマスクの人がいたら非常に目立つはず。「ノーマスク」は日本ではごく少数派なのです。

 

 

 緊急事態宣言が発出された当時、かつての石油ショックの時代を彷彿とさせる光景が現れました。ドラッグストアやスーパーなどに我先にマスクを買い求めようと、連日、開店前から行列が出来ました。ネット上でも、マスクは常に品薄状態が続き、一時期は定価の数倍から数十倍もの異常な高値で取引される有様でした。「マスク争奪戦」にはほとほとうんざりさせられました。今ではすっかり「マスクバブル」は弾けて、”往時”の値段の20分の1ほどに落ち着きました。誰でも必要な枚数を安心して確保できるようになったのです。

 

 

 10月に入り、日ごとに秋めいてきました。「コロナ禍」以前には、味覚の秋を楽しみにしていたものですが、残念ながら今年はそんな余裕はなさそうです。というのも多くの専門家が警告しているように、秋冬にかけてインフルエンザが流行するのと同時に、「新型コロナ」の感染が再び拡大する危険性が高くなるからです。そうなれば、医療体制が逼迫する恐れがあります。これからの季節こそ、私たちは気を引き締めて、感染予防に万全を期さなければなりません。

 

 

 インフルエンザのワクチンが不足しないように、厚労省も必死に努めている模様ですが、「新型コロナ」とのダブルパンチだけは何としても避けたい。それには、製薬会社や医療機関のみならず、国民一人一人が感染防止に努めることが不可欠です。でも、一体どうすればよいのでしょうか。

 

 

 その答えの一つは、「マスク着用」です。私たちには「マスク」という最強の武器があるではありませんか。強気を装ったトランプ大統領は「ノーマスク」で過ごしたために、今、大変な目に遭っています。トランプ氏の一日も早い快癒を願うばかりです。

 今回の事態からは米国民のみならず全世界の人々は大切なことを学びました。マスクをきちんと着用せよという、シンプルながら大事な教訓です。

 たかがマスク、されどマスク。