明日を元気に生きるための「心の処方箋」

頑張り過ぎて疲れたあなた、心を痛めたあなたへ。言葉の癒しを実感して下さい

激痛に襲われる「喉風邪」にご注意を!うがいとマスク着用は必須です

 相変わらずインフルエンザが猛威を奮っていますが、注意しなければならない感染性の高いウィルスは他にもあります。昨年末あたりから増えてきたのは、喉の炎症を伴うウィルス性の風邪です。実際、私の周辺にも喉の不調を訴え、内科を受診したものの、処方された抗生物質が効かずに、さらに症状が悪化してしまった方がいます。

 

 

 この時期の風邪ですから、まず疑われるのはインフルエンザですが、高熱が出て体の節々が傷むなどの特有の症状もなく、ただ喉の痛みだけの症状が現れるのです。この段階で、ただの風邪だろうと勝手に判断するのは危険です。「喉風邪」という病名はもちろん正式な名称ではありませんが、とにかく喉が腫れて痛い、食べ物を飲み込むのもひと苦労するといった症状です。そのうちに症状は悪化していき、ついには水どころか唾さえも飲み込むのが困難になるのです。

 

 

「喉風邪」

 

 

 実は会社の同僚がこの「喉風邪」にやられました。初期の頃はただの風邪だろうと高をくくっていましたが、市販の風邪薬や喉の消毒スプレーだけではどうしようもなくなり、たまらず内科医に診てもらったのです。ところが、医師も喉の奥を覗きこみ、インフルエンザや溶連菌などの検査結果も陰性でした。風邪を悪化させて喉にウィルスが侵入して炎症を起こしたのだろうとの診断でした。ただどのようなウィルスにやられたのかまでは特定できないと言います。そのため、最も疑わしいウィルスに効果のある抗生物質を処方して、改善しないようならもう一度、診察に来るようにと言われたそうです。

 

 

 でもそれからが大変でした。抗生物質を飲んでもちっとも効果がなく、喉の痛みは激しさを増すばかり。前述のように、ついには薬を飲むにも水さえも喉を通らなくなってしまいました。ちょうど三連休中のこともあり、内科医院も閉まっています。とても休み明けまでは待てないと思い、休日診療所に駆け込みました。そこで耳鼻科の先生にあらためて診察してもらったのですが、鼻から内視鏡を差し込み喉の内部を隈なく調べても、炎症は認められるものの、どんなウィルスに感染したかまではわからないと言われたのです。そこで前回、内科で処方された抗生剤が効かなかったから、また別の抗生剤を処方されたのです。

 

 

 ところが二度目の抗生物質も効き目はありませんでした。水分を取るように医師から言われても、何しろ唾でさえ飲み込むのが困難な状況です。最初に処方された痛み止めよりもさらに強いロキソニン系の鎮痛薬を飲んで何とか凌ぎました。でも鎮痛剤の効き目はたったの4時間だけ。薬効が切れる頃には、再び喉に激痛が走り、今度は耳の方まで電気が走るような激烈な痛みに襲われるようになったのです。

 

 

 耳まで痛みが走るようになり、水分もとれず、もちろんお粥も喉を通りません。ご本人曰く、このまま俺は死んでしまうのか、と思ったそうです。もちろん、喉風邪如きで死んでたまるかと、連休明けにさっそくまた別の耳鼻咽喉科の診察を受けました。前回、前々回の抗生物質が効かなかったこと、喉からさらに耳まで激痛が走ることなどを、声も出せず、身振り手振りに筆談も交えて何とか医師に伝えました。

 

 

 三件目の耳鼻科の医師は再び鼻から管を入れて喉の内部をつぶさに調べた後、やはり原因はわからないと言ったそうです。でもこれまでに二種類の抗生物質を試したので、また別の抗生剤を点滴してもらい、もしこれでも効果がなければ病院に行くようにと言われたのです。

 

 

 三度目の抗生剤は、実は、最後の薬とのことなので、もし効き目がなければいよいよ病院で精密検査を受けなければならない。場合によっては、その場で入院になるかもしれないと覚悟したようです。入院に備えて寝間着や下着、タオル類をバッグに用意し、じっと第三の抗生剤の薬効があらんことを祈りました。

 

 

 さて、この先はどうなったと思いますか?やはり原因不明の喉の炎症で緊急入院になったか。それとも無事に第三の抗生剤が効き目を発揮して、症状が改善されたのでしょうか。答えは…。見事に最後の薬が効いて、緊急入院せずに済んだのでした。良かった、良かった。

 

 

 要するに、今回の症状に処方されるべき抗生物質は三種類あって、最初の医者はAを選び外れ、次の医師はBの薬を選んだがこれも外れ、最後に三つ目の抗生剤が”正解”だったわけです。その間、激痛に耐えながら、死をも覚悟したというのですから、笑い事ではありません。とにもかくにも、最後の薬が見事に効果を発揮して、今ではすっかり元気になって出勤してきました。冗談好きの人なので、面白おかしく、前述のような事と次第を語ってくれましたが、「死ぬかもしれないと思った」という部分はきっと本音なのでしょう。

 

 

うがいとマスク着用を!

 

 

 さすがに今回の「喉風邪」にはひどい目に合わされたと、日頃の不用心を大いに反省していましたが、風邪だと思って素人判断で市販薬で胡麻化そうとしてはいけないという「教訓」だと思います。最後に彼はこんな誓いを立てたのでした。

 

「ただの風邪だと思って油断したら絶対にダメですよ。今回の喉の激痛でほとほと懲りました。これからはうがいとマスク着用は絶対に欠かさないようにしますよ」

 

 

 人間は一度、痛い目に遭わなければ、なかなか懲りない生き物のようです。痛い目をみないようにするには、やはり常日頃、風邪などの病原菌から身を守る、予防法を確実に実践しなければいけません。私ですか?私は家から一歩外に出たら、そこには病原菌がうようよ浮遊していると考えているので、必ずマスクを着用していますよ。皆さんも、魔の「喉風邪」に罹らないように用心してくださいね。