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SARSの再来か「新型コロナウィルス」が日本人に襲い掛かる日

 中国の湖北省武漢から発生した「新型コロナウィルス」が瞬く間に全世界に広がりそうな勢いです。すでに日本でも中国の彼の地から帰国した人がこの新型ウィルスに感染していることが判明しました。またアメリカでも同様に感染の報告がありました。

 

 

 03年に世界的に大流行したSARSも中国広東省から北京、香港へと感染が拡大し、香港だけで8000人余りの患者を出し、全世界で774人が死亡するという惨事となりました。人から人へと感染を起こす「新型コロナウィルス」がSARSアウトブレイクと似た経過をたどる可能性は十分にあり得るのです。

 

 

パンデミック前夜

 

 

 しかも新型ウィルスの発生国である中国では、今週末から日本の正月にあたる春節になります。毎年、春節の長期休暇には中国各地で”民族大移動”が始まるのです。その数、実に30億人に上ります。彼らは働き口のある都市部から郷里へと戻るとき、もしもウィルスに感染していたら、たちまちその地方で集団感染が始まります。さらに昨今の中国では、富裕層を中心に国外へ旅行するケースが急増しており、渡航先にはもちろん日本が含まれます。というよりも、渡航先のナンバーワンがまさに日本なのです。

 

 

 新型ウィルスの流行を水際で阻止しようと成田空港や関空などの国際空港では、発病の恐れのある旅行客に目を光らせていますが、そんなことでウィルスの”入国”が防げるはずもありません。ましてや、このウィルスは潜伏期間が長く、ただの風邪のような症状のため、新型ウィルスの感染者なのかそれ以外の流感なのか、見分けが困難だといいます。

 

 

 今週末から続々と中国人旅行客が日本に大挙して訪れるのです。その中には必ずやウィルスの感染者が含まれるに違いありません。いくら感染者の日本上陸を食い止めようとしても、自ずと限界があります。感染者自身もまさか自分が新型ウィルスに侵されているとは思いもよらないでしょう。軽い風邪かなと思いつつも、日本中を観光しているうちに本格的に発病して、初めて新型ウィルス患者だということが判明するのです。

 

 

 春節休みを利用して、日本各地に散らばっていった中国人観光客が旅行する先々で、病原菌をばら撒いていくのです。今、まさに中国由来の「新型コロナウィルス」が日本人に襲い掛かろうとしています。「パンデミック前夜」といっても過言ではありません。

 

 

 SARSの致死率はさほど高い数字ではありませんでしたが、強い感染力がありました。同様に、新型コロナウィルスも感染力は相当に強力なようです。実際、中国の感染症研究所の調査員が発生の最も多い武漢を訪れて調査しているうちに、まんまと感染してしまったのです。感染症の専門家ですから、感染を予防する方法を心得ていたはず。にもかかわらず、感染したのですから、恐るべきウィルスです。

 

 

バイオハザード』が現実に

 

 

 感染病が爆発的に拡大することを「パンデミック」または「アウトブレイク」といいます。今週末からいよいよ日本中がパンデミックに見舞われる恐れがあるのです。まるで映画『バイオハザード」の世界観が現実に起こるかもしれないのです。

 

 

 『バイオハザード』以外にも未知の病原菌が蔓延して、人類が滅びゆくというストーリーの映画は昔からありました。必ずしも感染症ではありませんが、原因不明に死者が生き返り、生きている人間を襲うという、「ゾンビ」映画はたびたび制作されています。ゾンビに噛まれると、そこから謎の病原体が侵入して、その人もゾンビと化してしまうという内容です。ある意味、今回の新型ウィルスも本来、人への直接的な感染はしないはずなのに、突然変異により感染者が続出するという点では、まったく「ゾンビ映画」が荒唐無稽だとは言い切れないかもしれません。

 

 

 マイケル・ジャクソンの有名なMV『スリラー』では、デート中の女の子が墓場から次々とゾンビが這い出してきて襲われそうになるところで、やっと目が覚めて悪夢を見ていたと安心するという内容です。でもオチが付いていて、最後の場面では、怖い夢から覚めた恋人を慰めるマイケル自身もどうやら”ゾンビ”らしいというところで終わるのです。

 

 

 医学の進歩は日進月歩だと言われますが、その実、まだまだ解明できない病気は数多く存在します。死亡原因のワースト3に入る癌もその一つです。医学がまだ十分に確立されていなかった時代には、病気は悪魔の仕業と考えられていました。今でも原始的な生活を送る未開の民族の間では、祈祷師が病人から病魔を追い払う儀式を行うのです。仏教の世界にも、薬師如来はその名の通り薬で人々の病気を癒す仏様です。病気を癒す薬は神の領域だったのです。

 

 

 そうした医学の発達する以前の時代に人々が得体のしれない病原菌を悪魔とみなしていた頃の名残りが、ゾンビ映画の根底にあるように思えるのです。新型ウィルスは常に発見されています。現代医学をもってさえも治療できない病気が存在する以上、現代人たる私たちでさえも、病気の原因となる病原菌やウィルスは人智の及ばない神仏、あるいは悪霊や悪魔の仕業だと思わずにはいられません。

 

 

 人はなぜ病気にかかるのか、不治の病はなぜ存在するのかということは、もはや形而上学に属するものなのかもしれません。ゾンビ映画をあながち絵空事と笑ってはいられないのです。

 

 

 さて、今週末は外出を控えましょうか。大人しく自宅でゾンビ映画でも見て”予習”した方がいいかもしれませんね。