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「感染大国」日本人に海外渡航は制限できるのか

 新型コロナウィルスへの感染が世界的に拡大の一途を辿っています。中国政府は感染元である湖北省武漢から移動しないように制限を設けました。日本でもようやく「指定感染症」に指定することを閣議決定したところです。施行後には、患者の強制入院や就業制限、入国者への検査指示などが可能になりましたが、これで感染拡大を食い止められるのでしょうか。

 

 

 中国では毎年繰り広げられる30億人もの「民族大移動」に歯止めを掛けるのに必死です。が、武漢から日本に来た観光客の感染が確認されたのを皮切りに、中国への渡航歴のない日本人からも感染者が出始めています。武漢で第一号患者が出た昨年から2か月近くが経過してから、当局が事の重大さに気付いて慌てふためいて移動制限などの感染拡大阻止に向けた具体策が取られたのはつい先ごろのことです。中国政府の失策というほかありません。

 

 

日本は「感染大国」

 

 

 今や世界中でこの新型ウィルスが「パンデミック」状態の一歩手前まで来ています。中でも、観光に訪れる中国人の数が圧倒的に多い日本は、彼らを媒介してコロナウィルスが日本国中にばら撒かれているのです。もはや日本は「感染大国」と化したと言っても過言ではありません。

 

 

 ご存知のように、中国では習近平国家主席の下、事実上の共産党一党主義の政治を行っています。つまり習近平氏の命令で、渡航や移動を禁止することが出来るのです。社会主義国家では、一個人の権利よりも共産党の意思が優先されます。それに比べて、日本は民主主義国家ですから、日本国憲法の規定により、個人の権利は守られます。新型コロナウィルスを指定感染症として措置できるとしても、明らかに発症している患者ならば強制入院できたとしても、ちょっと咳が出るな、風邪かなというくらいの初期の症状では、いきなり強制入院させることはできません。

 

 

 今回の新型ウィルスの厄介なところは、潜伏期間が7日間かそれ以上と長い上に、普通の風邪のような症状と混同しやすいため、感染者の見極めが困難な点です。潜伏期間が長けれが長いほど、その間に不特定多数の人々と接触する機会が増えます。そして発症が確認された時には、すでに周辺にウィルスをまき散らしているということになるのです。

 

 

 感染元となった武漢では、患者数が日ごとに激増しているため、感染者を隔離して治療を行う医療機関が圧倒的に不足しています。そこで空き地にブルドーザーを大量に運び入れて、これから病院を建設しようというのです。実際、あの映像には驚きました。何やら大型ダムか何かの建設地の映像化と見まがうばかりに、ブルドーザーが所狭しとシャベルを動かしているのです。いやはや中国人のパワーには驚かされますが、もしやして、以前に中国製”新幹線”が衝突事故を起こした際に、現場検証もそこそこに、大急ぎで大きな穴を掘ってそこに事故車両を埋めようとしたことを思い出しました。大勢の感染患者で溢れかえる病院から医師や看護師が逃げ出す有様だそうですから、またぞろ大きな穴を掘って病院ごとその中に埋め込んでしまうのではないかと心配になります。

 

 

 さて、民主国家たる日本では、個人の権利が手厚く保障されているため、感染が疑われるような人でも、あの人は危ないから家から出てはいけないと、行動を制限するわけにはいきません。せっかくの有給休暇が取れたから、ちょっと咳が出るくらいならば大丈夫だろうと自己判断する人に、豪華客船クルーズ旅に出たり、バリやプーケットシンガポールなどへ観光旅行をすることまでストップをかけることはできないのです。多少、熱があろうともコンコンと咳き込んでいても、アジアのリゾート地へハワイへ、ヨーロッパ諸国へとどんどんと旅立っていきます。

 

 

 もしも彼の地で新型ウィルスへの感染が確認されるようなことになれば、日本人を介して世界各地へウィルスをばら撒かれてしまいます。今や日本は「感染大国」の一歩手前まできているのですから。

 

 

安全神話」の崩壊

 

 

 水と安全はタダという考え方が平和ボケの日本人にはあります。でも今では、別の意味で、その考え方はもはや通用しなくなりつつあるようです。今回の新型コロナウィルスなどの新たな病原菌がいとも簡単に国内に入り込むのです。コンテナの中に潜んでいた猛毒を持つヒアリが大量に発見されて問題になりましたが、そうした危険生物も次々と侵入しているのです。

 

 

 テレビのバラエティ番組に「池の水を全部抜いてみました」というのがありますが、あれを見ると池の底には外来種だらけになっていることに驚かされます。ブルーギルやらカミツキガメやらがうようよいるのです。もともとその池にいた日本の在来種が完全に外来種に圧倒されています。番組で取り上げるのは、ごく一部の池に過ぎませんが、同様の状況が日本各地で起きていると考えるべきでしょう。日本に最初から生息していた生物や植物はいまや外来種に住処を奪われてしまい、年々、その数が減少しています。絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定される在来種は非常に多いのです。

 

 

 日本はすでに「安全」ではありません。生態系ばかりでなく、年々凶悪犯罪が増加し、治安は悪化の一途を辿るようになりました。どこかに「安全」な場所はないものでしょうか。一層のこと、無人島に移住した方がいいのかもしれません。でもそこもお隣の大国や近くて遠い隣国に侵入されたりして…。