明日を元気に生きるための「心の処方箋」

頑張り過ぎて疲れたあなた、心を痛めたあなたへ。言葉の癒しを実感して下さい

悲喜こもごも…「緊急事態宣言」解除で当惑する人々

 14日に安倍総理は会見を開き、東京、大阪など8つの都道府県を除き、39の県で解除することを正式に表明しました。すでに大阪府や東京都などの一部の自治体では、政府の決定前に独自の「解除の要件」を発表していましたから、今更の感は否めませんでしたが、長引く営業自粛で疲弊する業界では、ひとまずほっと胸を撫で下ろしたことでしょう。

 

 

 しかしまだまだ安心するのは早い。政府は恐る恐る「解除」を発表したものの、「出口戦略」はむしろこれからが正念場です。「恐る恐る」と言うのは、100年に一度の「未曽有の危機」に対して、一体、どうすることがベストなのか、安倍総理を含めて、誰にも分らないからです。私たちはこれからは「コロナウィルス」と”共存”することも視野に入れながら、手探りでよりベターな選択をしていくよりほかありません。

 

 

「新型コロナ」との共存

 

 

 WHOは「新型コロナウィルス」について、完全に消滅させることは不可能かもしれないとの見解を示しました。HIVなどと同様に「新型コロナ」(武漢ウィルスまたは中国ウィルス)は地球上から消滅はせずにこれからも生き残るというのです。人類はこの「新型ウィルス」と否が応でも付き合わざるを得ないのです、これからもずっとです。

 

 

 遥か昔、白亜紀からジュラ紀にかけては、「大恐竜時代」とも言われています。地上にはティラノサイルスやトリケラトプスなどの大型爬虫類が闊歩していました。が、彼らは何らかの理由で突然、姿を消したのです。6600万年前の白亜紀末期に、巨大隕石が地球に激突したその衝撃で絶滅したとの説が有力ですが、いまだに解明されていません。

 

 

 地球の歴史に照らし合わせて今回の「コロナ禍」を見た時に、恐らく人類滅亡の一因になり得るのではないでしょうか。地球終末時計では滅亡まで残り100秒とのことですが、「コロナウィルス」蔓延によってさらに秒針が進んだに違いありません。あとどれくらいでしょうか。80秒、いや50秒くらいかもしれませんね。

 

 

 「人類VS新型コロナウィルス」戦争の勝敗の行方は、果たしてどうなるでしょうか。このウィルスに絶対的な効力のあるワクチンが開発されて、それが全人類に行き渡るまでには、一体、どれほどの時間がかかることでしょうか。ウィルスは常に一定の型のままではありません。何度も突然変異を繰り返して、細分化していき、さらに新しい「新型コロナウィルス」が現れるかもしれません。

 

 

 ワクチンの開発が間に合うか、それとも突然変異した「新型ウィルス」が感染拡大するか。残念ながら人類の方が分が悪いように思えてなりません。

 

 

 日本は諸外国に比べて感染の有無を調べるPCR検査の実施が遅れていると指摘されていますが、感染歴を調べる抗体検査を今後1万人規模で行うことを厚労省が発表しました。過去に感染していれば抗体が出来るので、その抗体の有無を調べるのです。この検査を拡充していけば、感染状況がより明確になります。抗体を持つ人は今後、新型コロナに感染しても発症せずに済むわけです。

 

 

 新型コロナ肺炎による死亡者数は全世界で30万人に上ります。今後もさらに増え続けることでしょう。でも感染しても発症せずに自然に治癒する人も相当数いるわけで、新型ウィルスに対する抗体を持つ人は生き残れる可能性が高くなります。新型ウィルスを完全に消滅させることが出来ない以上、どんなに感染防止に努めていても、いつかは感染してしまうリスクはなくなりません。結局、このウィルスと「共存」していくためには、抗体が出来た人だけしか生き残れないのかもしれませんね。

 

 

「手探り」の営業再開

 

 

 話を日本に戻しましょう。ようやく一部の地域で「緊急事態宣言」は解除されましたが、手放しで喜ぶわけにはいきません。また第二波の感染拡大がいつ起こるかもしれないので、今まで以上に用心する必要があります。「三密」を避けて、ソーシャル・ディスタンスを取ること、手洗いと消毒を徹底すること、等々の励行は「解除」後も変わりません。

 

 

 「コロナ禍」が100年に一度の危機と言われるのは、この病原菌の感染死者数だけではありません。「コロナ禍」による様々な悪影響こそが問題なのです。もっとも深刻なのは、経済状況の悪化です。人と人との接触を削減するために人々が「ステイ・ホーム」を合言葉に、自宅に籠り切りになることで、経済活動が停止します。外食産業や旅行業や小売業などは特に深刻です。いくら政府が巨額な補正予算を組んだところで、とてもその損失額を埋めることは不可能です。

 

 

 経済活動が停止状態に追い込まれた国は日本だけではありません。米国や中国など経済大国でも同様の状況です。感染拡大を防止することは非常に重要ですが、それと同様に、否、それ以上に重要なのは経済活動を再開させることです。それ故、米国や中国、韓国、シンガポールなどでは早々に「自粛解除」に踏み切ったのです。

 

 

 日本でも「宣言」解除により、段階的に自粛していた業種で営業を再開し始めました。パチンコ店では、すでに一部の店は自粛要請に応じずに営業を続けていましたが、飲食店や麻雀店でも営業を始めたところがあります。

 ある雀荘では、雀卓を囲むときに客同士の「密接」が起きないようにと、離れたところから思い切り手を伸ばしてプレイするという、まさに苦肉の策を取らざるを得ませんでした。

 居酒屋も店内での飲酒飲食が難しいとして、弁当屋に商売替えして生き残りを図ろうとしている店もあります。出前を請け負う業者が、アルバイト先がない学生を大量に雇い入れて、即席の出前要員に仕立て上げています。

 

 

 営業再開といっても、悲喜こもごものドラマがあります。皆さん、店の存続を賭けて慣れぬ作業も厭わずに必死に仕事をしているのです。中には、ピンチはチャンスとばかりに、新しい事業展開に挑む方もいらっしゃるでしょう。でも大多数の皆さんは、手探りで何とか窮状を乗り越えようと死に物狂いなのです。

 

 

 「てやんでぇ!うちはそんなことはやらねぇよ」などと嘯く人は一人もいません。寿司職人もフレンチのシェフもラーメン店の店主も、オンラインで注文を受けるため、ネットで出前の予約を受け付けるために、パソコンの前で七転八倒を繰り広げているのですから。

 

【フランチャイズ比較ネット】