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「宣言」初日の空には不気味な「スーパームーン」が…!

 遅すぎた感が否めない、特措法に基づいて7日に発令された「緊急事態宣言」ですが、施行初日の8日、首都圏は不思議な静けさに包まれていました。

 

 

一変した「日常」

 

 

 まず驚かされたのは、朝の通勤風景です。それ以前にも、時差通勤やテレワークにより普段のラッシュアワーのような混雑はだいぶ緩和されました。でも8日の街中や交通機関の様子は想像を超えていました。

 ラッシュアワーには乗車率が百何十パーセントになる首都圏の通勤電車や地下鉄などは、軒並み空席が目立ち、人もまばら。多数の路線が乗り入れている東京駅では、通路を足早に歩く会社員がちらほらと見えるだけで、まるでゴーストタウンのようです。構内の店舗も多くがシャッターを下ろしたままでした。

 

 

 普段なら乗車率が非常に高い地下鉄でも、乗客がぽつぽつと座席の端に座り、あとはドア近くに立つ人がいるだけで、がらがらでした。数十年のサラリーマン生活の中でも、これほど人がまばらな通勤風景は見たことがありません。日本の人口がいきなり十分の一ほどに減少してしまったのではないかと疑いたくなるほどです。

 

 

 近々緊急事態宣言が発令されるであろうことは予測できましたが、いざ宣言が発令されて、施行されるとこれほどまでに日常が変わってしまうことに衝撃を受けました。通勤風景だけではありません。日頃何気なく過ごしていた日常が、その日を境にがらりと変わってしまいました。

 

 

 緊急事態宣言の発令について、7日に安倍総理が国民に向けて、その理由や現状について丁寧に説明を試みました。諸外国のように日本の一部の地域では医療崩壊になりかねない状況にあること。そうした事態に陥らないためには、これ以上の感染拡大に何としても歯止めを掛けなければならないこと。もう一刻の猶予もないことなど。

 総理の口調には冷静で丁寧な言葉遣いながらも、非常に厳しいものがありました。国民一人一人が危機意識を共有して、行動しなければならないと国民に語り掛けました。

 

 

 記者からの質問の中で、最後の質問でしたが、もしも安倍総理ご自身がコロナ肺炎に罹ったらどうするのか、という問いに対して、

「もしも感染したら官邸に隔離されながら、執務を行います。意識がなくなったら、一刻たりとも行政が滞ることがあってはならないので、その時には麻生副総理が指揮を執ることとします」

 そういう趣旨のことを答えました。英国のジョンソン首相が今現在、新型肺炎に罹り集中治療室に移ったことが報じられましたが、きっとそのことが総理の頭によぎったのでしょう。

 

 

新型コロナVS人類の戦い

 

 

 緊急事態宣言が発令されたのは今回が初めてのことです。第二次大戦以後、最悪の状況とまで言われる現在の「コロナ禍」。総理の発言にもあったように、誰が保菌者であってもおかしくない状況なのです。電子顕微鏡でしか確認できないほど微小なウィルスが今、世界中を脅かしているのです。

 

 

 我々人類対新型ウィルスの全面戦争が勃発したのです。もしもこのまま感染を食い止めることが出来なければ、ウィルスが勝利します。その際には、全世界の人口はどれくらい減少しているでしょうか。専門家によれば、このまま感染が拡大していけば、1年後には全人類の8割以上が新型コロナに侵されるといいます。これこそまさしく、「コロナ世界大戦」です。

 

 

 トランプ大統領が「中国のウィルス」と名指しで中国政府の対策の遅れを非難しましたが、もはや中国由来であろうとどこであろうと、そんなことは関係ありません。大切なのは、この未知のウィルスとの「戦い」に絶対に勝利することです。そのためには中国とアメリカ、日本など各国が互いに協力しあい、このウィルスの「特効薬」やワクチンを一日も早く開発しなければなりません。米中がいがみ合っている場合ではないのです。

 

 

 新型コロナウィルスにより今後さらに犠牲者は増え続けるでしょう。日本製の「アビガン」が一定の治療効果を挙げていることが報告されています。医療崩壊になる前に対処療法的に用いればこの薬は有効性を発揮するでしょう。でも特効薬ではありません。「特効薬」の開発にはまだ時間が掛かりそうです。新ワクチンが間に合うように祈るほかありません。

 

 

 失われるのは、生命だけではありません。今回の緊急事態宣言の発令により、日本経済は大きな損失を被ることになります。日本だけではありません。米国経済もヨーロッパ諸国など全世界レベルで被るダメージは計り知れません。

 新型肺炎に校歌の新ワクチンが開発されて、感染が終息した後も、「コロナ禍」により被った経済的損失がリカバリーするには、一体、何年掛かることでしょうか。いや、もう世界経済は立ち直れないレベルにまで落ち込むかもしれません。先進国の経済が破綻すれば、発展途上国はさらに深手を負います。世界経済が完全復活できるという保証はどこにもないのです。

 

 

 初の緊急事態宣言が発令された初日、夜空には「スーパームーン」がぽっかりと浮かんでいました。月が地球に近づく7日から8日までに見られる、この「スーパームーン」は今年最大だそうです。妖しく黄色掛かっていて不気味な月です。

 

 アメリカのロックバンド、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルのヒット曲を思い出しました。『バッド・ムーン・ライジング』です。歌詞はこんな具合です。

 

不吉な月が昇ってきた

悪いことが起きるだろうね

地震が。雷も見えるよ

悪い時代がやってくる

’(中略)

今夜は出歩くな

命を狙われるぞ

不吉な月が昇ってきたのだから

 

 空に浮かんだ不気味なイエロー「スーパームーン」。この曲の月もきっとこんな感じだったのではないでしょうか。先月末に元リーダーのジョン・フォガティが、外出禁止の国や地域の人々に向けて、数曲、生歌をネット配信しました。その中に、この「バッド・ムーン・ライジング』がありました。何だか嫌な予感がします…。