1日も早く「ワクチン」接種を受けたい！
緊急事態宣言が再延長されてから一週間過ぎましたが、依然として首都圏の新規感染者数は高止まりのまま推移し、都内では4日連続して300人超えとなりました。
「宣言」の期限まで1週間を切った今、感染状況は「下げ止まり、もしくは漸増傾向にある」と専門家は指摘しています。しかし、政府は当初の予定通りに21日を以て「宣言」を解除する方針を固めた模様です。いくら東京五輪の開催にこぎ着けるためとはいえ、再延長した結果がこの始末では、もう言い訳は通用しません。
一体、政府・行政は何をしていたのか。私たちは彼らの「無策」を強く問い質すべきです。
政府の「無策」
実際、「宣言」が再延長されてから、政府は強い危機感を持って感染を収束させるための具体的な方針を打ち出したでしょうか。その答えは「NO」です。小池都知事も同様です。政府や行政が何もせずにただ手をこまねいていたのでは、結果は火を見るよりも明らかです。「COVID-19」の猛威が収まるわけがありません。
なぜ諸外国のように「ロックダウン」しないのでしょう。そうです。飲食店の時短要請や終電車のダイヤを繰り上げするくらいの”緩い”措置では一向に効果は上がらないのです。今回の「宣言」再延長を最後のチャンスとするならば、首都圏を「ロックダウン」するくらいの覚悟が必要です。
今さら言うまでもありませんが、感染拡大を抑え込むためには、人の流れを減らすことが肝要です。「新型コロナウィルス」は人から人へと感染するのですから、まずは人と人とが接触する機会を制限することが効果的です。
3密を避けること、多人数での会食などもってのほかです。そんなことは誰でも理解しています。そして規律を重んじる日本人はそうした基本的な「対策」はすでに当たり前のように行っているのです。
それでも新規感染者数が十分に減少しないのは、もはやこれまでのやり方では、「コロナ禍」を抑え込めないことを示しているのです。
これまでの「やり方」が限界を迎えた今こそ政治の出番です。強いリーダーシップを持った政治家が思い切った「方針」を打ち出していくべきです。ところが誠に残念ながら、菅総理はそうした「リーダーシップ」には程遠い政治家のようです。「宣言」延長に際して、小池百合子都知事との間で詰まらぬ”覇権争い”を演じるようでは無理もありません。
果たして「コロナ禍」に対抗できる「カード」はないものでしょうか。ましてや東京五輪の開催まであと5ヶ月半となった現在、私たちに残された「切り札」とは何でしょうか。
「ワクチン」接種を急げ！
その答えはしごく当然のことです。そうです。「ワクチン」接種以外にないのです。他国に比べて日本の「ワクチン」接種率はまだまだ低いレベルにあります。
世界経済フォーラムとフランスの調査会社イプソスが行った国際世論調査によると、「新型コロナウィルスワクチン」を１カ月以内に接種したいという人の割合は、日本で49％という低水準です。何と主要15か国中で12位ということですから、私たち日本人は慎重派なのか、それともよほど懐疑的な方が多いのでしょうか。
新薬が認証されるまでに長期間を要する日本のシステムにも問題はありますが、さすがに今回の「新型コロナ」のワクチンに関しては異例の短期間でその承認審査を終えて、さっそく医療関係者から優先的に「ワクチン」接種が始まりました。
ワクチン供給の関係で接種は医療関係者、次に重篤化しやすい高齢者を優先して行われ、最後に私たち一般人が接種を受けられることになっています。一日でも早く「ワクチン」接種が日本人全体に行き渡ることを願うばかりですが、中には接種に否定的な方もかなりの数いらっしゃるようです。
最近よく耳にする「副反応」という言葉。これはワクチン接種に関連した事柄に限定して使用される専門用語とのことですが、戦後最悪と言われる「新型コロナ禍」に対抗するためには、当然、新型の「ワクチン」でなければなりません。
日本を始め先進諸国では、懸命に「COVID-19」に効果のある「新型ワクチン」の開発を行っているところです。そしてようやく人類の叡智が「新型ワクチン」開発を成功させたのです。
さて「ワクチン」が供給されるようになり、その接種が始まったばかりの段階で、何故かマスコミはこぞってその「副反応」を大仰に書き立てています。とくに大手の週刊誌が「それ見たことか」と言わんばかりに大げさな見出しで煽るのです。
そうしたスキャンダルを売りにする週刊誌の記事を真に受けた方々が、せっかくの「ワクチン」接種の機会をみすみす逃すようなことにでもなったら、それこそ日本全体にとっても大きな損失となるに違いありません。
前述のように私たちには「時間がない」のです。「副反応」という聞きなれない専門用語と大げさに騒ぎ立てる一部のマスコミにのせられて、「ワクチン」接種を受けない人の数が多くなればなるほど、「コロナ禍」の克服はますます遠のくことでしょう。
アメリカ製や英国製の「ワクチン」の接種を早く受けたいと思います。一人でも多くの国民が「ワクチン」接種を済ませれば、「コロナ禍」からの脱出が早まるのです。そうすればマスクから解放される日も遠からず訪れるでしょうし、また「コロナ」以前のような当たり前の日常に立ち戻れるかもしれないのです。
どんな薬にも必ず「副作用」は付きものです。インフルエンザの予防接種でも一定の割合で「アナフィラキシーショック」は起きます。果たして「副反応」という専門用語に必要以上に怯える必要があるのでしょうか。
