明日を元気に生きるための「心の処方箋」

頑張り過ぎて疲れたあなた、心を痛めたあなたへ。言葉の癒しを実感して下さい

「大寒」でも冬眠しないクマが続出する「異常気象」

 1月20日は暦の上で一年のうちもっとも寒い日とされています。ところがどうでしょう。今年の暖冬はまったく常軌を逸しています。スキー場では雪がまったく積もらず、営業停止に追い込まれているところも多数あります。今年の年始休みには、十分とはいえないまでも何とかスキー場開きが出来たところへ、待ってましたとばかりにスキー客が殺到し、リフトのチケット売り場は長蛇の列でした。何とリフト券を購入するだけで1時間待ちもめずらしくなかったと言いますから、大変な騒ぎです。行列が出来るのは、ディズニーシーと人気ラーメン店だけではないのです。

 

 

 スキー場開きをしたものの、その後に十分な積雪にならなかったため、かろうじて雪があるのはゲレンデだけで、その他の場所には水たまりばかりだったという話も聞きます。年末にリフト券行列に巻き込まれた知人は、これだけ雪が少ないと、スタッドレスタイヤも必要なかったかもしれないと冗談半分に語っていました。

 

 

 いざ雪が降り始めれば、一夜にして雪国になりますから、これからの降雪に期待するよりほかありません。東京地方でも、この週末には霙から雪に変わり、気温が氷点下近くまで低下しました。受験生にとっては最後のセンター試験の初日にあたり、ご苦労されたことでしょう。都市部の積雪は迷惑千万ですが、スキー場やリゾート地では有難い存在です。何だか矛盾しているようですが、それは雪に限ったことではありません。雨も行楽地で遊ぶ観光客にとっては有難くありませんが、農作物に恵みをもたらしてくれます。物事には良い面とそうでない面があるものです。

 

 

冬眠出来ないクマ

 

 

 大寒のこの日、都心部では最高気温が13度でした。3月上旬の頃の気温に匹敵する暖かい「大寒」でした。寒いのが苦手は私は、陽射しが温かく感じられて、気持の良い天気に思えましたが、どうやら大寒どころか小春日和のような陽気に誘われて、浮かれているのは人間だけではないようです。

 

 

 今年は暖冬の影響により、通常ならば11月末から12月にかけて穴の中で冬眠するはずのクマが、暖かすぎる陽気で冬眠できないこともあるそうです。人間にたとえるならば、蒸し暑い真夏の夜に寝そびれてしまい、翌日は寝不足気味でやたら機嫌が悪くなる、そんな感じでしょうか。機嫌の悪い人にはなるべく近づかないようにするのと同様に、暖冬のせいで冬眠し損ねたクマは狂暴で危険ですから、絶対に近づいてはいけません。そうしたクマのことを「穴持たず」といい、冬眠出来ないために腹を空かせて、食べ物を求めて里に下りてきます。人間と同様、クマも良く眠れなかったために非常に機嫌が悪いのです。実際、東北地方では、今年の冬には住宅地へクマが出没するケースが後を絶たないと言います。

 

 

 クマのプーさんならば、フィギュアスケートの”ゆず君”こと羽生結弦がお好みですが、実際の野生のクマは狂暴で人に危害を与える恐れのある危険動物です。とくに「穴持たず」クマの場合には、空腹と寝不足のせいもあって、極めて機嫌が悪いのも納得できますね。昔から日本では、特に北海道や雪国では、クマによる人的被害が数多く報告されています。もし腹ペコクマを見かけたら、すぐに警察か猟友会に連絡するようにしましょう。

 

 

 小さなお子さんがぬいぐるみを可愛がる様子を見るのは楽しいものですが、ゆず君のような大人の中にもぬいぐるみファンは大勢いるようです。ぬいぐるみというと、皆さんはどんなものを思い浮かべますか。やはりクマのぬいぐるみがダントツ人気ではないでしょうか。西洋では、テディベアかディズニーのプーさんがその代表ですが、それ以外にもぬいぐるみ売り場を覗くと多種多様のモフモフのクマさんがいます。確かにぬいぐるみのクマさんはなかなかかわいらしいと思います。ゆず君ほど溺愛はしませんけれども…。

 

 

 本物のクマは巨大で人を襲う猛獣なのに、なぜぬいぐるみになるのでしょう。不思議ですね。ワンコやニャンコなら本物も愛玩動物ですから、ぬいぐるみのモデルには最適だと思いますが、クマはおっかない動物なのにぬいぐるみにしたがるのには、何か特別な理由がありそうです。詳しく調べたわけではないので、もしかして永遠の5歳、チコちゃんならそのワケを知っているかもしれませんね。

 

 

 私見ですが、狂暴なクマのことをあまりご存知でない方が絵本に描かれたクマを見て、小さくてかわいい動物だと勘違いしたのではないでしょうか。そういえば、「Mr.ビーン」もクマのぬいぐるみをこよなく愛していましたね。

 

 

 さて、答え合わせをしてみましょう。正解は、やはりテディベアのぬいぐるみが大ヒットしたからです。多分、チコちゃんに「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叱られないで済むと思います。でも最初の私の答えは、ブー!と不正解を知らせるブザーが鳴り響いたはずです。残念。

 

 

 冗談はこれくらいにして、異常な暖冬となった今年は、冬眠しそこなったクマが腹ペコで住宅地へ出没する危険性が高いのです。もしクマを目撃したら決して近づかないようにしてください。不運にもクマと接近遭遇してしまったら…。大変なことになります。死んだりふりをしても無駄だそうです。その時は、決して走って逃げ出したりせずに、落ち着いてクマと対峙しながら後ずさるようにするといいそうです。クマの出没危険が高い場所には近づかないのが一番ですが、万が一、クマの潜んでいそうな場所に行くときには、クマ除けの鈴を持つなどして自己防衛するしかありません。

 くれぐれもご用心下さい。