明日を元気に生きるための「心の処方箋」

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うつ気分が一気に解消「〇〇に浸る」方法3選

 何となく気分が晴れない、憂鬱な時は誰でもあります。とくにうつの方の場合、気分の落ち込みが激しく、些細なことにも過敏に反応してますます自己嫌悪に陥ったりします。

 

 そんなうつ気分になった時には、何とかできないものかと一人で悩んだりしていませんか。憂鬱な気分のままにしておくと、症状はさらに悪化する恐れもあります。そうなる前に、うつ気分を一気に解消する方法があれば、試してみようではありませんか。

 

 そこで、秋雨前線のように雨模様の心を一気に晴れ空に変えるために「〇〇に浸る」ことをお勧めしたいと思います。鬱病から脱出できた私が当時、経験してこれは良いなと思えた方法をこれからお話します。今回は、三つの〇〇をご紹介します。

 

 

① 熱い湯舟にたっぷり浸る

 

 伊豆や箱根、草津などの有名な温泉郷を訪れて、たっぷりとした湯量を誇る大浴場の湯舟に浸るのが理想ですが、温泉付きの住宅にお住まいの方やそうした温泉地に居住されている方以外は、毎日、日帰り温泉に通うわけにもいきません。

 

 でもわざわざ車を飛ばして温泉地へ行かずとも、ご家庭のお風呂にたっぷりめに熱い湯を貯めて、ざぶんと飛び込めば、もうそこはあなた一人の温泉浴場です。たとえ本物の温泉でなくても、温泉気分が味わえる本格派の入浴剤を入れれば、即席の温泉の出来上がりです。

 

 熱い湯に全身が浸ることで、血行が良くなり、大量の発汗によりデトックス効果もあります。あ~気持ちいい!と声に出したくなる頃には、もうすっかりさっきまでのうつ気分は跡形もなく消えていることでしょう。

 

 また大型入浴施設やスパなどに行くのもお勧めしです。いつもの家庭風呂でも良いのですが、そうしたところの湯舟にに浸かれば、いつもと違う入浴体験をすることが出来ます。気分転換には効果的です。

 

 

② 音楽の世界に浸る

 

 音楽が大嫌いという人は滅多にいないでしょう。大抵の方は好きな歌手やバンド、お気に入りの曲があるはずです。歌謡曲でもポップスでも演歌でもクラシックでも何でもいい、とにかく自分の大好きな音楽に心から浸ることです。

 

 音楽療法があるように、音楽には人の自然治癒力を高める作用があることが認められています。治療などという大げさな名目がなくても、要するに、好きな音楽に心ゆくまで浸り切るのです。

 

 出来れば、少し音量を上げて聞く方がいいでしょう。ヘッドフォンも他の雑音を排除できるから、より音楽に没頭しやすくなります。その際に、テレビや新聞、本などの視覚情報はなるべく少なくして、音楽だけの世界に浸るのがポイントです。

 

 私の例を少しお話します。20世紀最大のピアニストと賞される、リヒテルが’79年に来日公演を行った際にライブ収録した2枚組のレコードがあります。その片面一面に、ショパン作曲の24の前奏曲から13曲をリヒテルは弾いていますが、これがとてつもなくものスゴイ演奏なのです。

 

 前奏曲ですから一曲一曲は短いものです。4番、5番、6番と弾いて、次に7番を弾き始めた時、私は興奮と感動で金縛りにあったように身動きもできなくなりました。7番は美しく可憐な旋律をゆっくりとしたテンポに乗せて聴かせる、ごく短い曲です。ショパンにしては装飾音などの音数が少なく、地味な印象の曲なのに、リヒテルは音と音の間をたっぷりと取って弾いていて、間の取り方(即ちタイム感覚でしょうか)でさえも味わい深い音楽にしてしまうリヒテルの熟達した技にすっかり魅了されました。これこそ、音楽の世界、リヒテルのピアノ世界に浸りきったという感じがしました。

 

 音楽の威力は絶大です。あなたも是非、好きなアーティストのCDを心ゆくまで堪能して、音楽の世界に身を委ねれば、もううつ気分のことなどすっかり忘れ去っていることでしょう。

 

 

③ 映像の世界に浸る

 

 最近ではネット配信でドラマや映画を鑑賞する人が増えました。スマホならば通勤電車の中でも見られますし、昼休みなどのちょっとした時間などいつでもどこでも鑑賞できるのが強みですね。でも映画やドラマ、大自然の映像ドキュメンタリーなど、本当に映像の世界にどっぷりと浸るには、あの小さな画面ではなかなか難しい。やはり、映画館の大きなスクリーンいっぱいに映し出された映像の方がより深い感動を呼ぶのではないでしょうか。

 

 またテレビ自体の進化著しく、4Kやら5Kなどといったハイビジョンテレビが次々と登場しています。高精度のスーパーハイビジョンも可能となりました。こうした超精密な映像を50インチ、60インチの大画面テレビで見ると、遠景の山々に生えた樹木の枝葉の一本一本まで鮮明に見ることができるのです。

 

 まだ大画面テレビでハイビジョンを鑑賞するには、高性能ゆえに高額なテレビを買わなければならないので、それなりの出費を覚悟しなくてはなりませんね。でも高価なハイビジョン対応テレビを買わなくても、映画館に行けば、いつでも大きなスクリーンで映像を楽しむことができます。チケット代は大人1800円です。二人で行けば倍の3600円かかります。でもそれだけの費用であれだけの大画面を楽しめるのですから、それほど高いとは思いません。いや、むしろ映像の世界にたっぷり2時間もの間、浸ることが出来るのですから、安いものです。それでうつ気分は解消できればいうことなしです。

 

  如何でしたか。もしご紹介した方法で気分転換が出来ましたらいいですね。もちろん、もっとより良い方法が他にもあるかもしれません。あなた自身で自分に合う気分転換の方法をいろいろと試してみるのもいいと思います。